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本会議 第306回本会議補正予算質疑 ねりき恵子
2010年10月6日

高校新卒未就職者を対象にした緊急雇用制度を

■質問■ 私は、日本共産党県会議員団を代表して補正予算案にたいする質疑を行います。
リーマンショックにはじまった経済危機を背景に、異常な円高が進み、大企業による「円高対応」を口実にした労働者のリストラや賃下げ、下請け中小企業の単価切り下げ、発注打ち切りなどいっそう深刻な事態となっています。
 ところが、民主党政府の打ち出した「新成長戦略」は、法人税減税と大企業の「国際競争力」強化による「経済成長」、規制緩和と民営化の「雇用創出」、日本農業を破壊する日米FTAの推進など、徹底した大企業応援策中心となっています。
最大の目玉は、法人税減税です。今でも大企業は輸出関連企業を中心に内部留保を1年間で232兆円から244兆円へと11兆円も増やし、「空前の金あまり状態」といわれています。党国会議員質問に対し、日銀総裁も、「大企業の手元資金は非常に潤沢」「この資金を使う場所がないことを、金融機関の経営者からもしょっちゅう聞く」と答弁しました。
このような大企業に減税しても、新たな企業貯蓄、内部留保にまわるだけで設備投資や雇用など経済成長につながるつかわれ方をしないことは明らかです。
いま必要なのは、大企業応援でなく、雇用と中小企業の経営を守り、国民のふところを暖める内需拡大の経済対策です。
県の補正予算も、国の対策の枠にとらわれず、県民・中小企業の実態に合わせた実効あるものにする必要があるのではないでしょうか。
まず、雇用の問題です。
県内の完全失業率は、5.5%と一昨年来、悪化を続けています。「派遣切り」「期間工切り」など、労働者の解雇もやんでおらず、厚生労働省の調査でわかっているだけでも、一昨年10月から県内で5380人が雇い止めにあっています。その中で、9月28日の国税庁の民間給与調査で年収200万円以下が勤労者の4分の1にものぼるなど、勤労者の貧困の深刻な実態が浮き彫りになっています。これでは、個人消費が伸びず、経済が冷え込むのは当たり前です。
必要なのは、不安定で賃金も低い非正規労働者の正社員化と、勤労者の賃上げをはかることであり、そのために企業に責任を果たさせること、県自身が人件費を削り非正規雇用を増大させている現状をただし正規雇用を増やすことなどです。
補正予算の雇用対策には、その視点がありません。国の基金事業を活用した緊急雇用就業創出事業は、半年または1年の細切れ雇用で、来年度末までしかありません。昨年度の基金事業雇用の実績では、昨年度中に雇用期間が切れた約2000人のうち、次の雇用に結びついた人は6割弱いますが、有期雇用がほとんどで、正規雇用に転職できた人は約1割にすぎません。再就職につながらなかった人も850人おり、あらたな失業を生み出している現状もあります。
また、「氷河期」の再来といわれる就職難で、今春の県の高校生の就職決定率は92.7%という低さでしたが、今年はさらに下回るのではないかとの懸念も出ています。
他府県では、今年度、今春に就職できなかった高卒者に対し、緊急的な雇用対策をおこなっています。たとえば、京都府では、今春卒業の未就職の高校生100人を対象に、府が4ヵ月間雇用し、月8万円の賃金を支給しながら、介護・農林業などの人材育成プログラムを受ける事業を実施しました。和歌山県では、今春卒業の高校生を臨時雇用し、働きながら就職活動をおこなえるよう配慮するとりくみがおこなわれました。兵庫県としても緊急雇用として新卒者などを対象にした別枠の支援を考えるべきではありませんか。
そこで、緊急雇用での雇用が正規雇用に結びつくよう、県としての再就職支援を強めるとともに、既卒三年以内を含めた高校新卒未就職者を県として直接雇用し就職できるまで支援する制度など、高校新卒未就職者を対象にした緊急雇用制度をつくること、また国に対して緊急雇用創出事業を2011年度以降も継続するよう求めることを求めますがいかがですか。

▼答弁▼井戸知事:緊急雇用創出事業の実施にあたりましては、本事業の実施中の若者等にたいしまして、雇用主が就業能力向上のための各種研修等を実施しております。きびしい雇用環境のもとで、高卒の就職率はこの春の卒業生で6月末までに95.1%となっています。さらに就職を希望する者については、たとえば、介護雇用プログラムなどは、当然これら若者が対象となっておりますので、特別の事業を別枠でつくることなく、介護雇用プログラム事業などで対応させていただいている。また、若年者等には、ひょうご仕事情報広場等で、マン・ツー・マンで職業能力開発についての情報提供や就職相談、職業紹介を受ける機会を確保するなど、再就職に結びつく支援を行うようにしている。また今回、未就職学卒者を含む、40歳未満の若者にたいして、雇用期間を1年以内から、事業開始後平成23年度末までとすることが可能となりました。若者対策として特にこれらの事業を活用しまして、高卒未就職者を含む若者対象の事業をできる限り増やしてまいります。
 なお、新規高卒者の対策としては、昨年高等学校に配置しました就職支援員の増員を図り、就職先開拓の充実に努めてまいります。またこの秋から合同面接会の開催の増設や就職指導担当教員と企業との交流会の開催など、きめの細かい支援を行うこととしている。さらに今回の補正予算では、就業体験(インターンシップ事業)を実施することにより、新規就職者の就職率の向上、早期離職防止を図ることとしたところです。基金事業の延長につきましては、今後の失業情勢を見定めながら、必要に応じて国に要望してまいります。

住宅リフォーム助成制度など
  地域経済振興の施策を

■質問■次に、地域経済活性化・中小企業支援についてです。
円高、デフレのもとで、中小企業の営業がさらに深刻な状況におちいっています。
直接輸出に関係している企業が「輸出はストップせざるをえない」「売れば売るほど赤字」などの状況になっていることはもちろん、輸出企業の下請けなどへの影響も深刻です。
日本貿易振興機構(ジェトロ)が先月発表した円高影響調査によると、円高によって「取引先からの価格引下げ圧力が強まった」と回答した中小企業が63%に達しました。下請け企業が親企業から犠牲を強いられている状況があらわれています。
中小企業1360社が加盟する兵庫県中小企業家同友会でも、製造業を中心に商品価格の値下げを余儀なくされるなど、影響が広がっていることが報じられています。
一方、大企業は、県内でも、パナソニックが尼崎プラズマ第一工場の生産ラインを上海に移転させるなど、生産拠点を海外に移す、海外での部品調達を増やすなどの動きを強めています。
また、県内では7月に三菱重工業神戸造船所が商船部門から撤退することを表明しました。構内の一次下請けだけで41社・数百名の規模であり、二次、三次下請けを含めると千数百名の規模にのぼり、影響は甚大です。地元商店街などにも不安がひろがっています。
このままでは、産業が空洞化し、中小企業の経営がなりたたず、ますます不況をひどくする悪循環におちいり、ものづくりの技術も失われる危険があります。実態にみあった中小企業への支援が必要です。
あわせて、中小企業を応援し地域経済を元気にするには、県民のふところを直接応援して需要を喚起することが欠かせません。一般質問でも提案しましたが、秋田県がおこなっている住宅リフォーム緊急支援事業は広範囲な需要を呼び起こし、経済効果が抜群だと注目を浴びている制度です。県としても、このような地域経済振興策を本気で考えるべきときではないでしょうか。
そこで、緊急に、円高の影響を含めて中小企業の営業実態について調査し、円高緊急融資など、実態にみあった支援策を検討するとともに、住宅リフォーム助成制度のような地域経済振興の施策を検討することを求めますがいかがですか。

▼答弁▼井戸知事:円高が急速に進行した8月中旬から9月中旬にかけまして、県内の63社にその影響を聞きましたところ、「収益面での悪影響がある」と答えたのが17社。約27%でした。他方、「原材料安など、好影響がある」と答えたのが3社でした。残りの43社は、調査時点では、「影響がない」または「不明」との回答でありました。今後円高が長期化する場合には、空洞化等地域経済への影響を懸念する声が一般でありました。こうした中小企業等の実態を踏まえ、10月1日付で制度金融等の金利見直しを図り、新分野進出資金や設備投資資金など、前向きな取り組みを支援するものは0.3ポイント引き下げ、たとえば、設備投資促進貸付は、1.2%としました。他の資金につきましては、景気の下ぶれ懸念に伴う資金繰りへの不安に対処するため、0.15ポイント引き下げ、たとえば、経営円滑化資金は1.15%とした。今回上程しております補正予算により、緊急防災事業や地域に密着した生活関連道路事業などを実施し、実需要の確保につとめてまいります。ご指摘の住宅リフォームにつきましては、一般住宅の建設との均衡から支援していませんが、耐震補強やバリアフリー化など、特定目的のインセンティブ制度をもっていますので、たとえば、わが家の耐震改修促進事業など、既存制度を活用してまいります。

鳥獣防護柵の予算増額を

■質問■次に、鳥獣被害対策についてです。
わが党が一般質問でとりあげたように、有害鳥獣による農林業被害は深刻であり、国の予算削減による対策の遅れ、とくに防護柵の設置がすすまないことが各地で問題になっています。
今回、県は9月15日に発表した緊急対策を補正予算に計上しましたが、防護柵の設置については、県の予算を増やさず、市町が特別交付税措置を活用するようにとしているだけです。
9月26日付丹波新聞は、昨年度までに補助事業と市の単独事業を活用して防護柵を372kmを整備していたのに、今年は要望が増えているにもかかわらず23km分しか予算計上できず財源確保に苦心していることを伝えています。市町の財政難のなか、市町まかせでは対策は進みません。昨年度、県内の市町に国から補助された柵設置などの予算は1億2000万円、今年交付金としてきたのは7000万円です。昨年並みの予算確保なら5000万円の上乗せでできますし、要望額に見合う額を出したとしても2〜3億円です。県が広域的役割を発揮し、農林業と市町を応援すべきではありませんか。
そこで、県として防護柵設置の予算を増額し市町を支援することを求めますがいかがですか。知事の積極的な答弁をもとめ、私の質疑を終わります。

▼答弁▼佐藤環境担当部長:防護柵の設置の国補助が大幅に削減されたことから、予定さらたスキームでの対応が困難となった。そこで、平成19年に国会で全会一致で成立しました鳥獣による農林水産業等にかかる被害の防止のための特別措置に関する法律にもどづく事業として、市町負担の80%の特別交付税措置がされます。これを最大限活用することで、県単独の補助制度を設けたものでございます。具体的には、8割の特別交付税措置額の残り最大20%の市町の実負担について、県が3分の2を負担する仕組みで、市町負担を軽減する。農家等の負担を増加させずにすべての要望に対応できることにしたもの。なお、国庫事業の場合におきましては、国庫および特別交付税、農家等の負担をのぞいた市町の実負担について、県が2分の1を負担する仕組みであり、先ほど申し上げました新しい県単の仕組みでは県が3分の2ですので、今回の県単独の制度は、市町の負担に配慮したものであります。
また、捕獲については、緊急対策として、市町にかわって、県が主体的に取り組むことにしており、この点でも市町の負担軽減を図っている。市町におかれましては、新しい防護柵設置のための支援スキームを積極的に活用していただきまして、防護柵の設置、その他有害鳥獣対策に取り組まれるように、県としても総合的に支援してまいりたい。

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