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本会議 第306回本会議議案反対討論 新町みちよ
2010年10月6日

私は、日本共産党県会議員団を代表し、上程中の議案第72号、第75号ないし第77号、第78号、第79号、第83号の7件に反対し、以下その主な理由を述べます。

まず、議案第72号、「県民緑税条例の一部を改正する条例」についてです。県民緑税については、2006年度から5年間で約105億円を県民一人当たり年間800円、企業からは年額2000円から8万円を課税徴収しています。整備箇所は土砂流出の抑制が期待できるや土砂災害に対し住民の安心感が増すなどと報告されています。しかし、いまだに何につかわれているのかなど疑問がだされるのが実態で、県民への合意や周知は不十分なままです。昨今の負担増のなかで、格差・貧困が深刻になり、導入時よりいっそう理解が得られない状況となっていることから、延長にも賛同できません。

次に、第75号議案、「関西広域連合」の設置、規約についてです。
 この問題は、特別委員会での議論が行われ、自民・民主・公明の各会派は賛同の意向を示され、一定の結論がだされましたが議論が出し尽くされたわけではなく、「国のスケジュールにあわせ、各府県と足並みをそろえて」と、9月議会提案になったものです。しかし、奈良県や政令指定都市は参加をみあわせており、兵庫県議会としても、県民的な議論なく、議決すること自体に、大きな問題があります。

 内容については、関西広域連合設立案では、関西が全国に先駆けて「地方分権改革の突破口を開く(分権型社会の実現)」とあります。
知事は「道州制に反対」と言われていますが、「地方分権改革をすすめる」立場です。自公がすすめてきた「地方分権改革」と民主党政権の言う「地域主権改革」は、同じ流れです。
そもそも憲法が定める基本的人権のなかでも、とりわけ、生存権・社会権の保障を図ることは、国・自治体に共通する責務です。「地方分権改革」や「地域主権改革」は、この憲法で保障された社会保障などのナショナルミニマム基準の解体や一括交付金化などより、国や県の役割を放棄しようとする危険な方向を含んだものです。
「地方分権改革」が、地方自治の充実ではなく、縮小・破壊への道となってきたことは、この間の経過からも明らかです。「地方分権・地域主権改革」の名による地方切り捨てに真っ向から反対し、地方自治を守る道こそが求められています。
 また、関西広域連合が「設置根拠も異なる組織」「道州制にそのまま転化するものではない」といわれますが、異なる組織であるのは当然で、特別地方公共団体であり、法律改正などで道州制へ移行すると、いち早く関西財界が提言してきました。「そのまま転化しないこと」ということが道州制につながらない担保とはなりません。
 実際、大阪府議会への説明で、関西広域連合は「道州制導入にむけたコンセンサス形成に有効である」と強調しています。 当初から、道州制へのステップで関西が起爆剤の位置づけだったことに変わりはありません。

 また、規約案の第5条では、(事務の追加)があげられ、設立案では、「成長する広域連合」として、「順次、事務の拡充や、あらたな分野として広域交通・物流基盤整備などを実施することを検討」と述べています。関西財界は、主に、大手企業・多国籍企業向けの、大阪湾ベイエリアを中心としたインフラ整備・ハード整備のテコにしようとする「ねらい」です。橋下大阪府知事の「関西州」のイメージ図には、大阪湾部の大規模公共事業に財源を集中的に投資するとなっています。
規約案の第6条には、広域計画の規定もありますが、これで関西の浮揚が図れるのでしょうか。過大なインフラがどこに行き着くかは、関西国際空港2期事業の累積債務を見れば、はっきりしています。これでは反省なく、昔の古い手法で、さらに大規模で同じ過ちを犯すことになります。

インフラ整備の財源としてあてにされているのが、人件費、つまり国・地方の公務員リストラです。国の出先機関などの原則廃止などによって、日本経団連の提言では、3万人以上の削減が主張されています。
日本経済新聞の記事でも、関西広域連合の発足の記事で、「分権をテコに国・地方ともにリストラをすすめることが急務」と指摘しています。国の出先機関については、個別の事務・事業の必要性の具体的検討を抜きにして出先機関の原則廃止を打ち出している点に基本的な問題があります。出先機関の必要性の有無はそれが現に行っている事務・事業が国民にとっていかなる意味を持つものであるかを具体的に検証した上で、検討されなければなりません。
 結局、市町合併や三位一体改革のように、「改革」の名前で、「地方分権」と言われて、すすめていったら、結果として、国のコスト削減、地方の切りすてだけに終わったということになりかねません。
 このような関西広域連合を、住民と十分に議論することなく、「国の出先機関の廃止」議論にあわせるため、急いで発足することは大きな問題があります。
7月末から8月まで行われた県民意見募集でも、わずか8人・14件しかなく、そのうち設立に賛成する意見は1人しかありませんでした。県民のなかでの議論はほとんどなされていないのが現状です。
各府県も、奈良県や福井県は「屋上屋になる」と参加しない意向を表明しており、京都でも異論が噴出して、継続審議になる可能性もでており、足並みがそろっていません。
 様々に重大問題を含んでいる「関西広域連合」についての設立と規約案には反対の意見を表明します。

次に、議案第76号、「国営加古川水系広域農業水利施設総合管理事業についての市町負担額の決定」、議案第77号、「国営土地改良事業についての市町負担額の決定」については、国が行う水利施設の管理事業と施設整備事業、国営土地改良事業について市町と農家負担を求めるものです。もともと広域的な事業であり、実際の水利用は当初と比べ、多大な水余りとなっております。本来国で一元・総合的におこなうべきものであることから、市町負担そのものに反対です。

議案第78号、「県が行う建設事業についての市町負担額の決定」の件については、建設事業のうち園田西武庫線については、三菱電機伊丹製作所の敷地内を900メートル余道路を通すのに、道路敷に関係のない建物移転補償も含めたため、総額174億円にも膨れ上がった事業で、尼崎市への今年度負担は、約1億7000万円です。また六甲グリーンベルト事業は、砂防のためと六甲山斜面の1600ヘクタールを買い取る事業で、県負担は370億円にもなります。多額の税金を投入して買い取る必要はないと考えます。宍粟市の広域基幹農道はライスセンターに行くのに、市街地の渋滞をさけるとして、谷筋1.8キロメートルの農道を整備する事業ですが、使用時期も限られ、地元の反対もあり、必要性に疑問がある道路です。基幹林道千町段が峰線は、生態系の分断や破壊が問題で地元負担の合意もありません。これらの不要不急の事業が含まれていること。その他、急傾斜地など防災にかかわる事業や、広域的な事業は県がおこなうべきものであるとの立場で、市町負担には賛同できません。

議案第79号、「国営明石海峡公園整備事業についての神戸市負担額の決定」の件については、事業費1000億円で、淡路市と神戸市を合わせて330ヘクタールの公園整備のうち、神戸市側の233.9ヘクタールについての負担を求めるものです。もともと神戸地区「あいな里山」は「しあわせの村」に隣接して位置するもので、必要な事業とは考えにくく、本来国直轄事業は地元負担させるべきでないとの立場から同意できません。

議案第83号、「主要地方道加古川小野線東播磨南北道路石守広見(第13)高架橋上部工事請負契約の締結」についてです。東播磨南北道路は、かねてより指摘どおり、南北交通は必要ですが、1キロ110億円も費やす高規格道路でなく、費用面も生活利便性からも一般道形式で行うべきであるので、反対です。

なお議案第73号、「暴力団排除条例」については、賛成するものですが、一言申し述べます。この議案は、山口組本部へ、日参する暴力団が住まいする住宅を準暴力団事務所とみなすなど規制をつよめるもので、暴力団対策としての必要性はあります。しかし、施行は、来年4月1日で、現在の準暴力団事務所に規制は及びませんし、駆け込み対策も不動産業者に協力を求める程度です。これまで暴力団排除条例は、すでに6府県で条例化されていますが、福岡県で、2件実績があるのみです。一方県民の責務として、県が実施の施策に「協力しなければならない」と「義務」化するなどは問題で、県民相互監視の強化を図るものであってはなりません。
県民への義務化等を拡大解釈せず、相互監視、プライバシーの権利の侵害につながらないように、運用に注意すべきと指摘し、討論を終わります。

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