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本会議 第301回本会議請願討論 新町みちよ
2009年6月12日

私は日本共産党県会議員団を代表し、請願第92号、第93号は不採択でなく、採択を、請願第4号、第5号、第15号、第83号、第84号は、継続でなく採択をもとめ討論します。

90年比30%の中期目標の請願採択を

まず請願第92号「気候保護法の制定を求める意見書提出の件」についてです。
 最初に、請願第91号地球温暖化対策の着実な推進のための新たな法律の制定等を求める意見書提出の件」も同じ趣旨ではありますが、中期目標の具体的な数値は明記されていません。数値目標のない請願のみ採択し、本請願を不採択とするのは広く理解が得られないのではないかということを申し述べておきたいと思います。
 10日に麻生首相は、2020年の日本の温室効果ガス排出削減の中期目標を2005年比で15%削減とすると発表しました。地球温暖化を防ぐため、まったく不十分です。
 05年比15%削減というのは、90年比では8%の削減で、京都議定書の2%上積みにしか過ぎません。05年比にし、見かけの削減幅を少しでも大きくしようとするものです。
基準年を90年とすることは、日本も提案国の一つになっている枠組み条約での合意です。京都議定書にも受け継がれ、多くの国が90年を基準にしています。
90年を基準に置くのは日本にとって不公平との主張もありますが、削減が進められてきたEUと比べ、日本は、90年以降も排出量を増やしてきました。そのため基準年を現在に近づけるほど削減の見かけは大きくなるわけです。増やし続けた国が大きな目標を持つのは当然です。
国際的にも通用するものではありません。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、気温上昇を二度以内におさえるには、先進国全体で中期目標を90年比で25%〜40%削減が必要だとしています。
日本の8%削減目標は、既存の省エネ技術を普及すれば達成できるものとされています。
温室効果ガスの排出を大幅に抑え、温暖化を防止する目的を達成するためには、最大の排出部門である発電などエネルギー転換部門の対策が不可欠です。ここにメスを入れず、経済同友会の提言どおり産業界が許容する枠内の目標では達成することはできません。
日本の長期目標は60%〜80%をかかげているわけで、これを達成するためにも、先進国として日本の中期目標は、あまりにも低すぎます。
請願願意にあるように、中期目標を90年比30%、長期目標を80%排出削減する目標をかかげ、「気候保護法」の制定をもとめる意見書提出を求める本請願の採択を求めます。

所得税法第56条の廃止を

請願第93号「所得税法第56条の廃止を求める意見書提出の件」です。
 請願趣旨にもあるように、県内でも、事業所数の91%、従業員数の44%が小規模事業所です。とりわけ中小商工業者は家族が営業を支えて働いていますが、所得税法第56条では、明治の家父長制の世帯課税で、配偶者や娘、息子の働き分を認めていません。
事業主の所得から控除される働き分は、配偶者は86万円、家族は50万円でしかなく、家族従業者は、このわずかな控除しか所得とみなされていません。
国は、所得税法56条の廃止しない理由として、家族間で給与を支払う慣行がないとか、税逃れを防止する、また給与支払いの事実の確認が困難なためといいますが、青色申告では、家族従業員の働き分をみとめ、家族間の給与支払いの確認をしています。また、記帳の普及で家計と営業収支が分離されて運用されております。
労働に対して給料を払うことを認めるのは、あたりまえのことで、56条が、働く人の人格や人権を踏みにじるものであることから、この廃止がもとめられているのです。
57条の青色事業専従者給与制度があるからいいではないかという議論ですが、青色申告は、税務署長が記帳の不備などを理由に、「認められない」と取り消す場合があり、その場合は給料は経費から除外されてしまいます。
低い控除額のため、交通事故にあった一日の補償額でみると、主婦5700円に比べ、家族従業者は2300円でしかありません。娘さんや息子さんが独立するのに住宅ローンも自動車ローンさえも組むことができません。最低賃金からみても、低単価、低工賃、低い年金を基礎付けています。
アメリカやイギリス、ドイツ、フランス、韓国など先進国では「家族従業員であるかどうかを問わず、正当な給与は事業経費とし、控除を認めてい」ます。「先進国」日本で認めないのは、本当に時代遅れです。
全国では、今年4月の全商連婦人部協議会の調査で、所得税法56条廃止の意見書を採択した自治体は、高知県議会をはじめ40の自治体となっています。また全国女性税理士連盟や近畿青年税理士連盟も国への意見書をあげておられます。
願意どおり、所得税法第56条廃止を求める意見書を国にあげるよう、本請願は不採択でなく採択すべきです。

次に請願第4号「次期定数改善計画の策定・実施、義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書提出の件」及び第5号「義務教育費国庫負担制度を堅持するとともに充実・発展させることを求める意見書提出の件」についてです。
 日本の教育予算の水準は、OECD諸国平均の7割にすぎず、きわめて劣悪な条件であり、地方分権改革推進会議や経済財政諮問会議の中で削減が議論され、「三位一体改革」により、定数改善がおこなわれないまま、国庫負担がこれまでの二分の一から三分の一に引き下げられました。さらに一般財源化などでいっそうの国庫負担金制度の縮小・廃止をすすめようとしています。これは国の責任放棄です。
今、「構造改革」新自由主義により格差・貧困がこどもの教育にまでおよび、大きな社会問題となっています。憲法26条では、教育の機会均等や義務教育の無償がうたわれていますが、実際には、自治体の財政力や保護者の経済力によって教育に差がでています。教育環境を整え、どの子にも行き届いた教育を保障するため、少人数学級の実現が切望されています。そのため、県議会として、義務制第8次、高校第7次教職員定数改善計画の策定と実施、義務教育費国庫負担制度堅持を求める意見書を国に提出すべきです。本請願は一昨年6月議会に出されたものです。いつまでも継続とすることなく、採択すべきです。

次に請願第83号と第84号「裁判員制度の適切な実施に向けた諸条件の整備と取り調べの可視化を求める意見書提出の件」についてです。
 本請願は昨年12月議会に提出のもので、すでに裁判員制度はスタートしています。
請願趣旨は、国民が裁判員として参加しやすい環境を求めるということと冤罪を生むことのないよう取り調べの可視化を求めるものです。
 このたび無期懲役が確定していた足利事件の菅家利一さんが17年半ぶりに釈放されましたが、当時のDNA型鑑定を元に任意同行し、自白を強要したものです。再鑑定を当時と同じ方法で検査した結果は、大きく異なったのです。冤罪をうまないためにも、また、裁判員の判断を正しくするためにも、取り調べ室の中で何がおこなわれたのかについて、はっきりしたわかりやすい証拠を用意することは重要です。そのためには、取り調べの最初から最後までを録画しておけばよいことで、ことは極めて簡単です。一部の録画では、捜査側に都合のよい部分だけが録画・録音されかねず、評価を誤らせる危険があります。一部でなく全部を可視化するのは当然であり、必要不可欠です。
 参議院では4月に「可視化法案」が可決されています。
同趣旨の意見書も、静岡、福島、愛知の県議会、名古屋市や京都市議会でも採択されており本県でも、継続でなく採択を求めます。

最後に請願第15号「政務調査費の領収書の公開範囲拡大を求める件」についてです。
 この請願も一昨年10月に提出されたものです。
政務調査費は県民の税金から支払われているものであるので、わが党は、一貫して制限なく公開すべきとの立場です。今年5月の全国市民オンブズマン連絡会議の調査によれば、政務調査費の領収書提出対象を「全て」としている都道府県は8割をしめており、時間を経るごとに増えています。
 いつまでも継続審議と引き延ばすのでは、県民の納得が得られません。継続でなくただちに採択し実施すべきです。
以上で請願についての討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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