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本会議 第294回本会議当初予算討論 星原さちよ
2008年3月21日

  私は、日本共産党県議団を代表し、ただいま上程中の知事提出議案61件の内、第1号、第3号ないし第6号、第8号、第10号、第15号ないし第18号、第20号、第22号ないし第25号、第27号、第28号、第30号ないし第34号、第36号、第37号、第41号、第43号、第49号ないし第51号、第53号、第56号ないし第58号、第60号、第61号の計36件に反対するとともに、議員提出議案第1号、第2号に反対、第3号に賛成の立場から討論を行います。
 
 まず、新年度予算関連議案のうち、反対する12件についてまとめてのべます。
 
 第一に、知事提案の新年度予算案が、「新行革プラン」の初年度として、450事業を廃止、1400事業を大幅削減し、県民と職員へ、はかりしれない犠牲を押しつけるものであることです。
 とくに、こども、高齢者、障害者をはじめ県民が人間らしく生きていくうえで欠かせない予算まで容赦なく削っていることは許せません。外出にかかせない通訳・介助員の予算が削られ、「私たちは家にじっとしていなければならないのか」という聴覚障害者の声を知事はどう聞かれるのでしょうか。重度障害者介護手当、在宅老人介護手当、妊婦健診補助、民間社会福祉施設交付金、バス対策費補助、信号機の設置など、県民のくらしと安全にかかわる予算も軒並み削られています。市町負担の増大や、自治振興事業の補助事業廃止など、県下自治体への影響も重大です。
 また、職員定数と予算の3割削減は、職員の非正規化をひろげ、「官製ワーキングプア」を増やすもので、非正規雇用の一定の改善がはかられている全国的な流れにも逆行するものです。県民サービスの低下にも直結します。
 繰り返しのべてきたように、財政悪化は県民の責任ではありません。「経済対策」や「震災復興」に名を借りた大型公共事業偏重の県の財政運営に原因があることは明白であるにもかかわらず、知事はいまだにそのことを認めていません。反省もなく、根本的な原因にメスをいれないまま、「新行革プラン」を実施することは許されません。
 
 第二に、国の社会保障切り捨て路線、医療大改悪が、県としての緩和策もないまま盛り込まれ、県民の命と健康を損なうものであることです。
 新年度には、後期高齢者医療制度、医療費適正化計画、療養病床の削減など、医療費を抑制するねらいを持ち、医療格差をひろげる計画が本格実施されようとしています。
 療養病床は、全国で23万床も削減する国の計画ですが、県も、これにそって、県内の療養病床のうち4千6百床、約3分の1も減らす計画を立てています。同じ自治体でも、東京都は、療養病床を1.3倍に増やす計画です。特養ホームなどの待機者が解消されず、施設が圧倒的に足りない中で、行き先を失う医療難民・介護難民をつくりだす県の計画は認められません。
 また、国は「公立病院改革ガイドライン」によって、公立病院の廃止・縮小・統合をねらっていますが、民間では果たせない救急などの不採算部門の役割を担うべきなのが県立病院です。病院事業会計予算には、これまで看護師が行っていた業務の一部を民間委託する内容が含まれていますが、患者の個人情報漏洩、サービスの低下や現在の臨時・パートの身分保障などの問題があり、反対です。
 
 第三に、教育予算が大幅に削られ、教育条件の整備という行政の役割が果たされていないことです。
 耐震化も含む学校整備費・施設費、スクールアシスタント、私学助成の削減や、私学授業料補助の限定化は、「行革でこどもたちまで犠牲にするのか」と県民の怒りを呼んでいます。貧困と格差のひろがりで学ぶことが困難になっているこどもたちが増えているのに、支えるどころか、逆行しています。
 35人学級は小学校4年生まで拡大しましたが、学校側が希望したにもかかわらず、4月からの実施が難しい学校も出ています。どの子も大切にする教育のために、教職員定数は減らすのでなく拡充こそが必要です。
 県教委は、学力テストの結果分析による独自の対策をとる学校へ非常勤講師を315人配置するとしていますが、学校間の競争をあおり、格差をつける予算は認められません。
 教育内容に行政が介入する危険性をもつ県教育振興計画の策定や、定時制高校の募集停止、総合選抜制度廃止、学区統合などを合意なく進める高校改革第二次実施計画の実施も中止すべきです。
 
 第四に、空前の大もうけをあげている大企業に大盤振る舞いの優遇を続けていることです。
 「新事業・雇用創出産業集積促進補助」を3年間延長し、新年度は、松下プラズマディスプレイ、三菱電機、新日鉄に15億7600万円の設備補助が予定されています。
 松下のプラズマと液晶の工場には、毎年10億円を出し、尼崎と姫路で合計すると260億円も出す予定です。しかも、企業庁用地に建てる第5工場の定期借地料が安すぎることが明らかになっています。
 一方、原油高騰に苦しむ中小企業予算は、融資を除いて一般会計のわずか0.4%しかなく、農林水産業への支援もほとんどありません。
 県民のくらしにかかわる予算は隅々まで削っておきながら、大企業に破格の安さで土地を提供し、莫大な補助金を出す逆立ち予算は認められません。
 
 第五に、投資事業の抜本的見直しがされていないことです。
 一応、投資事業全体は19年度予算の85%に縮減されてはおりますが、そのうちの道路関係は平成19年度比の1%しか削られておりません。県は、道路特定財源の維持を求め、播磨臨海地域道路や東播磨南北道路、新名神高速道路のインター建設など、高速道路を優先的につくり続けようとしています。今でも、県の借金返済の3割も道路関係が占め、財政を圧迫しているのに、高速道路建設で借金と将来の維持管理費をますます増やすことは、借金で大変だからと行革を押しつけられている県民にとって、到底納得できません。神戸空港や、ダム建設、過大な都市公園整備など、不要不急・環境破壊につながる事業にも賛成できません。
 これまでの過大な事業が破綻し、その穴埋めにも税金がつぎこまれています。定期便の着陸料の収入が全くない但馬空港の運行赤字補填に1億4000万円、管理費に1億9000万円もつぎ込んでいます。この上、RNAV(アールナブ)の導入や羽田直行便をめざすなどは論外です。宝塚新都市、小野長寿の郷など見通しのない事業のため取得した広大な土地の借金返済にも多額のお金が使われています。
 また、企業庁が、竃イ舞台に対する2007年度補正で32億5000万円の損失補填の支援を行ったうえに、ホテルから企業庁への貸付金返還がわずか、年間1600万円にすぎないことが明らかになりました。過大な夢舞台事業の破綻は明瞭であり、責任を含めてはっきりさせるべきです。
 一方、県営住宅の建て替えや改修のための予算や、住宅のバリアフリー化など、生活密着型の公共事業予算は削られています。大型公共事業を抜本的に見直し、生活密着型に切り替えるべきです。
 
 わが党は、8回目の予算組み替え動議を予算委員会に提出しましたが、投資事業と大企業優遇を見直せば、県民の暮らしと福祉、教育に重点を置いた予算編成は可能です。
 
 次に、条例案件についてです。

 まず、第22号議案「兵庫県立生活創造センターの設置及び管理に関する条例制定の件」、第23号議案「兵庫県立生活科学センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する等の条例制定の件」については、現行の生活科学研究所と神戸生活創造センター生活科学部を統合するものですが、消費生活の相談体制も試験研究部門も縮小されます。今、食の安全など、検査体制の充実こそ求められていることから、反対です。

 第24号議案「兵庫県立東はりま青少年館の設置及び管理に関する条例を廃止する条例制定の件」については、施設をリフォームし、運営費10年分をつけて加古川市に移譲するものですが、県立として維持すべきという観点から反対です。
 
 第25号議案「兵庫県税条例及び税証紙条例の一部を改正する条例制定の件」については、国会で延長するかどうかが議論されているガソリンの暫定税率の延長を前提とするものであり、道路特定財源を一般財源化して社会保障などにも使えるようにすべきであるという立場から、軽油引取税の暫定税率の延長には反対です。

 第27号議案「兵庫県職員定数条例及び企業庁職員定数条例の一部を改正する条例制定の件」、第43号議案「兵庫県学校教職員定数条例の一部を改正する条例制定の件」については、多忙な現状のなかで、心を病む教職員が増加しているうえに、定数削減によってさらに労働強化になること、また、サービス低下が予想されることから反対です。

 次に、第28号議案「職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例制定の件」についてです。
 今回の財政難を引き起こした責任は、震災の「創造的復興」の名のもとに大型の公共事業を次々に行ってきた知事とそれを容認してきた議会与党にあるのであって、県職員には何の責任もありません。ましてや、職員の合意に至っていない状況で給与を引き下げることには反対です。

 第30号議案「使用料及び手数料条例等の一部を改正する条例制定の件」については、薬事法に関する手数料の新設は、薬剤師がいなくても一部薬品の販売が可能となる薬事法改悪に伴うもので、反対です。また、明石公園の駐車場料金については、現在の1回500円から、1時間までは無料、1時間から5時間は500円、5時間以上は1時間ごとに100円を加算し、上限を千円にするというもので、1時間まで無料になるのはよいとしても、陸上競技や野球などの大会で長時間利用する場合は値上げになるので反対です。

 第31号議案「後期高齢者医療財政安定化基金の管理等に関する条例制定の件」については、後期高齢者医療制度が75歳以上の高齢者に差別医療を押し付け、医療難民化させるひどい内容となっていることから、国会でも野党4党が制度の中止を求めています。同じ立場から、県条例にも反対いたします。

 第32号議案「兵庫県立厚生専門学院の設置及び管理に関する条例を廃止する条例制定の件」については、高齢化や長期慢性疾患患者の増加にみあう看護師の確保がより一層求められており、同学院がこれまで果たしてきた重要な役割はまだ終わってはいないことから、賛成できません。

 第34号議案「長寿祝金条例を廃止する条例制定の件」については、「長生きは喜ぶべきことだ」ということを社会全体で確認する機会として大事にするためには、祝い金を廃止すべきではないと考えます。よって、本条例には反対いたします。

 次は、第36号議案「兵庫県心身障害者扶養共済制度条例及び本人確認の情報の提供、利用及び保護に関する条例の一部を改正する条例制定の件」についてです。
 心身障害者扶養共済制度は、親の死後、障害者に終身の給付を保証するというもので、障害者を持つ親にとっては、子どもの将来を思う時、心の支えになる重要な制度です。その共済の掛け金が2.5倍になり、極端な負担増となる本条例に賛成するわけにはいきません。

 第37号議案「産業の集積による経済及び雇用の活性化に関する条例の一部を改正する条例制定の件」は、企業立地補助の優遇措置を延長し、松下など大企業を優遇するものです。
 定率減税の廃止、介護保険料や国保料の値上げ、後期高齢者医療制度などによる負担増で日々の暮らしもままならない県民がふえている中、空前の利益を上げている大企業に対し、全国に例のない、上限なしの補助制度を継続する本条例には強く反対致します。

 次に、第41号議案「兵庫県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例制定の件」についてです。
 現在、県営住宅の駐車料は自治会が請け負って徴収しているところもあり、その駐車場について、県が統一して管理しようというものですが、実際には駐車料金の設定を含めて指定管理者まかせになること、また、料金は「近傍同種」を基準としており、低所得者が入る県営住宅にふさわしくない高額となる恐れがあり、反対です。

 第49号議案「独立行政法人環境再生保全機構に対する出えんの件」については、PCB処分を独立行政法人にゆだねるもので、処理の仕方が不十分であるとともに排出者責任があいまいにされていることから反対です。

 第50号議案「独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に対する出資の件」については、明石海峡大橋などに53億円もの出資をするものであり、反対です。

 第51号議案「地方公営企業等金融機構に対する出資の件」については、地方公営企業等金融機構になり、公営企業金融公庫の公的役割が縮小されました。これは、大銀行の利益を優先する政府系金融改革に沿ったもので、融資枠・貸付対象事業も縮減されるので反対です。
 
 第53号議案「公の施設の指定管理者の指定の件(兵庫県こころのケアセンター)」については、精神疾患が多発している現代社会において、PTSD対策やメンタルケアーの必要性はますます重要になっており、保健行政の一環として県が直接責任を持って行うべきであるという立場から反対です。

 次に、「公の施設の指定管理者の指定の件」のうち、第56号議案(フラワーセンター)、第57号議案(網干沖ボートパーク)、第58号議案(有馬富士公園・一庫公園)、第60号議案(西武庫公園)、第61号議案(文化体育館)については、いずれも議会の承認を得ずに利用料金の値上げが可能となることから反対します。

 最後に、3つの議員提出の政務調査費条例についてです。
 まず、私たち日本共産党県会議員団とみどりの風、いなむら議員と共同で提案致しました議員提出第3号議案については、政務調査費を1円からすべての領収書をつけて公開するという提案です。一昨年改正された内容は、5万円以上のものに領収書を添付するが、事務所費、事務費、人件費は除くとなっています。既に同様の実施をしている自治体では、領収書全体の12%しか公開されていないということが指摘されていますように、現在の基準では領収書の添付がほとんど必要なくなります。県民の不信感が増大することは必定です。県民の貴重な税金を使っている以上、政務調査費の領収書添付と全面公開は当然のことです。

 次に、民主党・県民連合の議員提出第1号議案についてです。1円からの領収書添付は政務調査費のうち人件費を公開の対象からはずすというものです。理由は「個人のプライバシーを守る」ということですが、既に実施している自治体では、プライバシーの部分は隠すなど考慮されています。人件費非公開ということになれば、国会で問題になりましたように「家族や親族に給与が支払われているのではないか」というように、却って県民から疑われる結果になるのではないでしょうか。よって、議員提出第1号議案には反対です。

 次に、公明党・県民会議の議員提出第2号議案についてです。政務調査費の1円からの領収書添付は私たちと同じですが、政務調査費全体の3割削減という内容はもっと慎重に検討する必要があります。それは、政務調査費が費用弁償や歳費とは基本的に違う性格を持っているからです。当然のことながら、政務調査費の目的は、県民の願いを実現させるために様々な資料を集めて政策立案や提起をすることにあります。議員が議員としての活動を充実させ、審議能力を強化させる調査研究のために有益な費用であり、また、そうでなければなりません。今大事なのは、使途の透明性を高め、政務調査費が目的に沿って使われているかどうかです。
 また、会派支給の条件を5人以上に限定し、5人未満の小数会派に支給を認めないということは、県民の多様な意見を反映し、少数意見を尊重するという議会制民主主義に反する重大な問題を含んでおり、認められません。
 よって、議員提出第2号議案には反対です。

 日本共産党県会議員団は政務調査費の透明性を確保することを一貫して求めてきましたが、「1円から領収書添付を」という声は、今や全国的な流れになってきています。県民の世論に応え、姿勢を正すときが来ていると思います。県民の信頼を得るためにも政務調査費を1円からすべての領収書を添付し、全面公開すべきです。

 以上、議員各位のご賛同を期待いたしまして、私の討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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