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本会議 第293回本会議請願討論 星原さちよ
2007年12月21日

 私は、日本共産党を代表し、請願第4号、第5号、第15号は継続ではなく採択を、請願第14号、第21号ないし第23号、第26号、第28号、第30ないし第32号は不採択ではなく採択を、請願第16号、第29号は採択ではなく不採択を求め、討論を行います。

「集団自決」検定の撤回を

 まず、第14号「沖縄戦での日本軍による「集団自決」強制の事実をゆがめる高校日本史教科書検定の撤回と記述の復活を求める意見書提出の件」及び、第28号「高等学校歴史教科書検定における沖縄戦の「集団自決」の記述における修正指示の撤回を求める意見書提出の件」についてです。
 高校日本史の教科書から「沖縄戦での日本軍による集団自決」の記述が削除された問題に対しては、沖縄県議会で「教科書検定に関する意見書」が二度全会一致で採択され、沖縄県内41すべての市町村議会でも同様の意見書が採択されただけでなく、全国各方面からの抗議が文部科学省に寄せられています。
 11万人以上の人が集まった沖縄県民大会で、県知事や教育委員長が「歴史をゆがめる記述だ」と抗議したことは、沖縄の人々の怒りが頂点に達していることを示しています。
 「集団自決」が日本軍の強制だったことを否定することは、沖縄の人々の証言だけでなく、その心をも否定することになります。
 よって、不採択ではなく採択を求めます。

障害者「応益負担」の中止こそ

 次に、請願第20号「障害児・者の福祉・医療サービスの利用に関する「応益(定率)負担」の中止等を求める意見書提出の件」についてです。
 障害者自立支援法による一律・一割の「応益負担」の導入は、障害者や家族に新たな苦しみを押し付けることになりました。その結果、サービス利用の断念や抑制、さらには自殺・心中など各地で痛ましい事件が起こり、支援法の中止を求める全国的な運動が起こると、政府は新たな改善策を打ち出しましたが、それは2008年までの期限付きで根本的な解決にはなっておりません。しかも障害が重く、サービスを必要としている人や低所得者ほど負担が重くなる仕組みは福祉の理念とは相容れないものです。
 また施設においても、報酬単価の引き下げ、日割り単価への変更によって事業運営そのものが危機にさらされています。不自由な言葉で「自立支援法は自立阻害法だ」と訴えられた障害者団体の代表の方の声を忘れることができません。
 障害のある人が人として当たり前に生活するには福祉サービスが不可欠であり応益負担の中止を求める必要があります。
 よって、不採択ではなく採択を求めます。

後期高齢者医療制度の中止・撤回を

 請願第21号「2008年四月実施の後期高齢者医療制度の中止・撤回等を求める意見書提出の件」についてです。
 後期高齢者医療制度の内容が明らかになるにつれて、高齢者を中心に国民の中から大きな怒りが湧き起こっています。
 65才以上で月額1万5000円以上の年金受給者の年金からの保険料天引き、保険料滞納者からの保険証取り上げなど高齢者の不安は増すばかりです。さらに医療費の定額制によって受けられる医療が制限されると、命にも格差が持ち込まれることになります。多くの病気にかかり易い高齢者にとってはまさに死活の問題です。
 「年寄りは早く死ねということか」「長生きをしたら申し訳ないという気になる」という高齢者の嘆きが聞こえてきそうです。
 国が予定している社会保険扶養家族の保険料徴収猶予と70〜74才の二割負担の見送りは根本的な解決にはなりません。よって、本請願の採択を求めます。
 請願第22号「最低保障年金制度の実現等を求める意見書提出の件」についてです。
 900万人以上の国民年金だけの人や100万人を超える無年金者の生活は極限に達しています。しかも、その年金から介護保険料が引かれ、さらに75歳以上の人は来年4月から医療保険料も天引きされようとしているのです。「娘の所に行くのが楽しみだ。勿論、孫に会うのも楽しいが、食事をさせてくれると一食分助かるから」という高齢者の言葉を皆さんはどう受け取られるでしょうか。
 全国市長会でさえ、「・・・最低保障年金を含めた国民的な議論と見直しを求める要望書」を二度にわたって国に提出していますが、このこと自体、公的年金制度のゆきづまりを物語っています。
 「消えた年金」の問題が新たな火種となって浮上してきましたが、この問題の早急な解決とともに最低保障年金制度の実現を国に求めるべきです。
 よって、この請願の採択を求めます。

子ども医療費の完全無料化へ

 請願第23号「子供の医療費の完全無料化を早期に実現することを求める件」についてです。
 本県でこの春から実施された小学校三年生までの「こども医療費助成制度」は、保護者から大変喜ばれています。ところが、「新行革プラン」では一部負担金の増額と所得制限を強化し、わずか一年で後退させようとしています。県下の85%の市町が上乗せ・拡充していることはご存知のとおりですが、その市町からは「はしごをはずされるようなものだ」との批判が出ています。
 全国的には、実施年齢の違いはあるものの、12県が自己負担なし、19府県が所得制限なしで「子供の医療費無料化は大きな流れとなっています。
 先日、「うちには子供が三人もいるので、熱が出ても病院に連れていけないことがある。」と生活の窮状を訴えた方がおられました。特に若い世代は収入が不安定な人が多く、やりくりが限界にきているのが現状です。少子化対策・子育て支援の重要な柱としても、子どもの医療費無料化の早期実現が急務です。
 よって、本請願の採択を求めます。

どの子にも行き届いた教育を

 次に、「どの子にもいきとどいた教育を」という観点から、請願第30号「教育格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める件」、第31号「私学助成の抜本的拡充で、行き届いた教育の実現を求める件」、第32号「教育条件を整備し、豊かな障害児教育を求める件」について、一括して討論いたします。
 公立・私立、また障害の有無を問わず、どの子も「学びたい」「成長したい」という思いを持ち、どの子も大事にされる権利を持っています。
 今、本県では県民の切実な願いであった少人数学級(35人学級)が小学校三年生まで実施され、県下の父母・教職員からとても歓迎されています。しかしながら、四年生以上は原則として40人であり、ADHDなどの子供たちが増えている中で、現場の先生方は心身ともに限界状態におかれています。一人一人の子供たちが心豊かに、確かな学力を身につけるためには、まず少人数学級の拡充を手始めに教育環境の整備が必要です。
特に、特別支援学校においては施設整備の遅れを取り戻し、長時間通学をなくして地域での豊かな生活ができる場を充実させることが求められています。
 一方、非正規雇用の拡大の中で、就学援助、授業料減免が増え、高校では中途退学者が増えてきています。保護者の経済的理由によって教育に差がついてはなりません。特に私学では、保護者が高い授業料と交通費のために必死でやりくりしているのが現状です。助成金の拡充で父母負担を軽減すべきです。
子どもたちがどこで学ぶにしても、「教育の機会均等」を貫き、どの子にも行き届いた教育と就労を保障するためには、まず十分な予算をつけることが肝要です。
 有名な「米百俵」の話は、「将来を担う子どもたちの教育のために大事に使う」というのが本来の意味です。「教育は最大の投資」というのは昔も今も変わりありません。社会的に混沌としている今こそ、教育にお金をかけるべきではないでしょうか。
 よって、第30号、31号、32号の請願の採択を求めます。

 請願第29号「学校評価のための第三者機関の設置及び家庭教育支援の充実を求める意見書提出の件」についてです。
 「学校評価制度」は、国が派遣する視学官をリーダーとする評価チームが、学力だけでなく、学校の管理運営や生徒指導の状況などを評価する仕組みで、国の学校統制によって特定の価値観が子どもたちに押し付けられる危険性を持っています。また、第三者機関による「評価」は学校間の競争をひきおこし、いじめの問題でも学校がその実態把握に慎重になり、問題の真の解決にならないことも充分予想されます。このことは、旧文部省が一九九六年に発表した「児童生徒の問題行動等に関する調査研究協力者会議」の「報告」でも指摘されています。
 この制度のモデルとなったサッチャー改革では、監査結果を公表した結果、年間三千人程度だった退学者が、監査が始まった翌年には一万二千人に急増しています。評価を上げるために問題のある生徒を学校が退学にしたためでした。
 今必要なことは、生徒や教職員・保護者など当事者による学校改善です。
 よって、本請願は採択ではなく、不採択を求めます。

代表者会議の公開は当然

 請願第26号「各会派代表者会議の公開を求める件」についてです。
 各会派代表者会議は、住民はおろか、議員にも傍聴することが許されておりません。民主主義と社会的な流れになっている情報公開の観点から、各会派代表者会議も公開すべきです。よって、本請願の採択を求めます。

 次に、前議会から継続になっている請願第4号「次期定数改善計画の策定・実施、義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書提出の件」及び第5号「義務教育費国庫負担制度を堅持するとともに充実・発展させることを求める意見書提出の件」についてです。
 政府はこれまで旅費、教材費、退職手当などを次々と国庫負担の対象から除外し、2006年には義務教育費の国庫負担割合を二分の一から三分の一に引き下げた上に、さらに縮小・廃止を検討しています。
 この国庫負担制度の縮小・廃止は、自治体の財政力や保護者の経済力の違いによって教育にも格差を持ち込むことになり、「教育の機会均等」の理念さえ崩壊させてしまいます。
 どこで生まれ育ったとしても、将来を担う子どもたちが等しく確かな学力をつけるためには、国に教育に対する責任を果たす義務がありますし、文部科学省も縮小・廃止には抵抗しております。
 「もっと少人数学級を進めてほしい」という県民の声に応えるためにも、県議会として国に意見書をあげることが求められています。
 よって、継続ではなく採択を求めます。

 請願第15号「政務調査費の領収書の公開範囲拡大を求める件」についてです。
 政務調査費の領収書添付・公開は、ますます時代の趨勢になっています。全面公開を決める自治体が次々に出てきていることはもとより、国会でも政治資金収支報告書の公開範囲を5万円以上から1円以上に拡大する案が曲がりなりにも浮上しています。
 1円から領収書を添付するのは社会的な常識です。ましてや、税金から出されている政務調査費であれば尚更のことでしょう。よって、本請願の採択を求めます。

道路財源確保意見書の自民・公明・民主による強行採決は認められない

 最後に、請願第16号「道路整備財源の安定的確保を求める意見書提出の件」についてです
 国土交通省は「道路の中期計画」で、今後10年間で65兆円の道路整備が必要と発表しました。これは道路特定財源が一般財源化されても、仕組みを将来にわたって温存しようとするものであり、これに呼応した道路整備財源の安定的確保を国に求める趣旨の本請願は、数千億円もかける播磨臨海地域道路や湾岸道路西伸部延長など必要性が疑われるような高速道路や六基幹軸高速道路建設をさらに推進しようとするものです。
 人口減少時代に突入し、地球温暖化対策が喫緊の課題といわれている時、車に依存する社会からの脱却が求められており、多額の浪費で将来にも大きな負担を残すようなことは避けるべきです。格差と貧困が拡大する中で、貧困を余儀なくされた最後のよりどころである生活保護費さえ引き下げが狙われる一方で、道路特定財源の巨大な既得権益を死守する姿勢はまったく逆立ちしています。
 本当に必要な生活道路は一般財源で建設できます。まず、国民の貧困を救済すること、福祉や医療や教育、中小企業応援など財源をまわすべきです。
 なお、建設常任委員会発議の意見書案を、わが党が理由を示して反対したにもかかわらず、全会一致のルールを踏みにじって強行採択したことは、議会制民主主義を踏みにじる行為であり、到底認めることはできません。
 よって、本請願の採択ではなく、不採択を求めます。
 以上で、討論を終わります。

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