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本会議 第289回本会議請願討論 中村まさひろ
2006年12月20日

 私は日本共産党県会議員団を代表して、ただいま上程中の請願の内、第147号ないし第153号の7件については、不採択でなく採択を、継続となっている請願第15号、第141号についても直ちに採択を求め、また、請願第144号は逆に採択でなく不採択を求めて討論を行います。

障害者「応益負担」の改善を

 まず、福祉に係る2件の請願についてです。
 第147号「障害者の福祉・医療サービスの利用に対する『定率(応益)負担』の中止等を求める意見書提出の件」については、これまで機会あるたびに、障害者の利用料自己負担があまりにも高すぎて生活を圧迫、サービス利用を断念する事態が相次いでいる事、施設の事業運営が困難になっている事などから「応益負担」撤回など障害者自立支援法の抜本的見なおしを求めてきた事はご承知のとおりです。本請願の審査を行った福祉生活常任委員会でも、わが党以外の委員から「障害者の自立につながっていない」「まだまだ見直す点はある」「100%完成されたものとは思えない」「必要な対策を講じる事が必要」など、多くの問題点が指摘されました。このことは、本請願の願意はだれも否定できない内容である事を証明しています。
 ところが、一方で「相応の措置がなされている」と矛盾した発言や、「国の調査結果をふまえた上で検討すべき」など消極的な発言が相次いでいます。あまりにも不十分なところがあるからこそこのような請願が出されたのであり、国で検討している今だからこそよりよき改善を求めて地方から意見を上げなければならないのではありませんか?それが地方議会の責務であります。あれこれ理屈をつけて「とにかく不採択」という態度は、障害者の切実な願いに背を向ける論議であり許されません。直ちに採択し、国に意見書を上げるべきであります。

認定こども園の具体的な修正をもとめる請願採択を

 請願第148号「『認定こども園』条例制定に当たり検討を求める件」については、先ほどわが党の修正提案や議案討論の中で条例の内容について一定言及しているのでその内容については省略いたしますが、条例制定にあたり18項目にわたって、現行水準を低下させないための具体的な提案を含めた請願が出されたことは、重く受け止めなければなりません。しかも、本請願に詳しく述べられている一つ一つの内容は保育現場等からの経験に基づいた「疑問や懸念」を解決しようとする積極的なものであり、慎重に検討するに値するものです。だれもが安心して「子育て」出来るように県が援助する必要性を説くのであれば本請願の願意をくみ取り、「拙速な条例化」を強行するのではなく慎重審議を行うことは当然であり、採択を求めます。

教育の願いをとどける請願の採択を

 次に、教育に係る5件の請願については一括して討論します。
 まず、第一に教育基本法にかかる問題です。
 先週末、慎重な徹底審議を求める国民の声を無視したうえに、衆・参両院とも乱暴きわまる国会のルール破りのやり方で教育基本法の改悪が強行されました。しかし、なぜ今基本法の改定が必要かという国民の疑問に対し政府は最後まで何も説明できませんでした。4日の文教委員会審査の中で「6年近く慎重な議論を経てきている。」との発言がありましたが、自・公のみの密室審議、国民不在の中でいくら時間をかけても意味がなかったことが証明されています。また、政府・文部科学省による「やらせ」と「サクラ」での世論誘導は教育の根本を論じる資格すらない事を明らかにしました。本請願は、「子どもたちを苦しめている競争の教育、数値目標や成果主義の押しつけをやめ、学力や生活の格差のひろがりを解決するためにも、拙速な改悪ではなく慎重に審議すること」を求め、国会での審議真っ最中に提出されたものです。本来、もっと早く採択し意見書を提出するべきものですが、基本法改悪が強行された現時点においても、この願意は「日本国憲法」に立脚した教育のあり方を示唆するものでもあり、採択を強く求めるものであります。

 第二に、経済的負担の軽減のため、私学助成の抜本的拡充などを求めることについてです。
 私学への経常費補助は1999年度までは国の補助金等の増額に合わせ、県の上乗せ補助金も毎年一人あたり2,000円〜4,000円以上増額していました。ところが、翌2000年度からは「県行革」と称して、それまでの増額分をなくすだけでなく、国の交付税措置の増加分を県独自補助から減額するという、二重の削減を行ってきたのです。その結果、今年度までの7年間で、高校生一人あたりの県費補助額は42,000円も少なくなっています。委員会審査で(公)「経常費補助は前年度比100.8%で増額されている」との発言があったようですが、県の補助金に限ってみれば前年比95%、1999年度比では62%にまで下がっている事実をしっかり見るべきです。
 この結果、当然私学の経営は苦しくなり、その分授業料など父母負担増につながってきます。ところが、授業料軽減補助の受給者が50%を超えている私学が10校にも上るなど現在の格差社会の中でその負担に耐えられない家庭が急増しているのです。
 その他、私学への施設設備改善補助や30人学級の実施も現場からの強い要求です。本請願の願意である「『教育の機会均等』『公教育は公費で』を実現し、確かな学力と成長・発達を保証することが心からの願い」との本請願の願意は当然であります。

 第三に 高等学校の統廃合計画については今議会の一般質問でも指摘したように、総合選抜制度廃止や複数志願制の強引な導入、学区拡大などと合わせ、県民の意見をほとんど聞かないまま密室審議で結論を出し、教育関係者や県民から強い批判が上がっているもので、統廃合を行わないことを求める願意は当然と考えます。また、「稲園高校の全学級単位制計画の中止」については委員会審査で「請願になじまない」との発言がありましたが、単位制制度は全県に関係するものであると同時に、1994年に県教委が保護者や教職員との間で「学年制は存続する」と約束したことを破るという、教育委員会の姿勢に関わるものであり、単に1校の問題と矮小化してはならない請願であります。

 その他、障害児教育の充実や少人数学級の実現、卒業後の進路保障等へのとりくみについては、これまで機会あるごとにわが党が主張してきたので省略しますが、その願意は、当然であります。よって、これら教育に関わる五件の請願はすべて採択を求めるものであります。

政務調査費の領収書添付の請願採択を

 次に、前議会から継続となっている請願第141号「政務調査費の領収書等証拠書類の添付、公開を求める件」についてですが、先ほどの「政務調査費の交付に関する条例」の改正案のわが党の討論が、本請願の願意を実現する形で述べていますので、内容は省略しますが、県民の理解を得るためにも本請願は不採択でなく採択を求めます。
 なお、第15号「若者の政治参加を広げる18才選挙権の早期実現を求める意見書提出の件」については、18歳選挙権は世界の流れでありながら、2003年6月に本請願が提出されたままです。いつまでも態度を曖昧にすることは許されません。継続ではなく採択を主張します。

ムダな道路をつくる仕組みの改革こそ

 最後に、第144号「道路整備財源の安定的確保を求める意見書提出の件」について不採択を主張します。
 安倍内閣は昨日閉会となった臨時国会の所信表明演説で「道路特定財源は一般財源化を前提に見直す」と明言しました。ところが閣議で決定した「具体策」は、新たな道路整備の計画をつくり、道路予算を上回る税収に限って一般財源に回すという大幅な後退となっています。
 道路特定財源は、揮発油税、自動車重量税など、国と地方併せて5.7兆円にも上るものであり、これを一般財源化して国民の暮らし、社会保障を充実させるために使うべきとの意見は国民の圧倒的多数となっています。
 道路特定財源の制度は国道・県道の舗装率が5%以下しかなかった半世紀前に始まったものであり、舗装率97%にも達している現在ではこの制度をつづける理由は全くありません。「特定財源」という仕組みが結局ムダな高速道路を造り続ける結果となってしまっている現実をしっかり認識する必要があります。
 この様なときに、本議会から「基幹道路の重点整備等をすすめるため道路整備財源の安定的な確保を求める」ような意見書を提出すれば、いっそうの無駄遣いと環境破壊に手を貸すことになります。本当に必要な道路は一般財源でもつくることが出来ます。税金を道路に流し込む制度をやめて一般財源化することは時代の要請であり、本請願を不採択にすることと併せて、「道路整備財源の安定的な確保を求める」意見書案第91号が上程されていますが、国へ提出しないことを強く求めて、私の討論を終わります。

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