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本会議 第289回本会議代表質問 杉本ちさと
2006年11月29日

■質問■ わたしは、日本共産党県会議員団を代表し、負担増で苦しむ庶民の暮らしを応援するあたたかい県政を求めて質問します。
 私たち県会議員団は、このほど県民のくらしの実態を知るために全県的なアンケート調査を実施しました。わたしの地元姫路市も含めて1万6000通を超える回答を寄せて頂きました。
 くらしが2〜3年前とくらべて悪くなったと答えた方が74%もありました。年金の減額、失業や賃金カット、商売の売り上げ減など収入が減ったという人が60%にのぼり、支出では国保・介護保険料の負担増が49%、医療費の増が39%、税金の増が35%と、収入が減っているのに「雪だるま式」に増えている負担増が県民のくらしを圧迫している実態が如実に現れています。またアンケートには、「とにかく税金が高く老人が生活しにくい。年よりは早く死ねということか」「足が痛いけれど医療費が心配で病院に行かずにがまんしている」「子どもを産むたびに生活が苦しくなります。こどもを育てやすいようにしてください」など負担増への怒りと不安の思いがびっしりと書き込まれています。
 政府は「いざなぎ景気」を超える戦後最長の景気拡大と発表しましたが、庶民はまったくその実感はなく、くらしや営業はわるくなるばかり、景気が良いのは大企業だけです。

高齢者の介護予防事業などへの支援を

■質問■ さて、アンケートにお答え頂いた高齢者の多くの方から介護保険に対する意見も多数ありました。平均30%も値上げされた保険料が年金から天引きされ、手取りの収入が減って高齢者のくらしを直撃しています。また、旧制度での要支援や要介護Tの介護認定の方が、新制度で「要支援TとU」へと大半が切り替えられ、介護サービスの大幅な切り下げや車いすや電動ベッドなどの福祉用具の取り上げなど「介護難民」がたくさん作り出されました。
 私の地元姫路でも、これまで要介護1で週4回ディサービスに通い「生きがい」としていた方が「週2回以下」に制限されるなど、元気をなくしているお年寄りが増えている一方、これまで要支援や軽い要介護の方を中心にヘルパー派遣やディサービスなどを行ってきた「居宅サービス事業所」が4月以降、報酬の大幅減で採算が取れなくなり、廃止や休止に追い込まれています。
 また、予防給付事業の中心的役割を果たさなければならない地域包括支援センターについても、「人口2〜3万人に1カ所が目安」とされ、姫路市では本来20カ所程度が必要です。ところが実態は、地域包括支援センター1カ所と11カ所の分室からスタートし、将来計画でも8カ所のセンターだけで、安富町など合併前の旧4町については「センター設置は将来的にも困難」と分室のままの計画になっています。分室では主任ケアマネがいないためプランの点検等は出来ていません。市の職員は「ケアプランが出されたら主任ケアマネは直接ご本人にお会いしたり、医者に意見を聞いたりしなければならないが、すべて書類検査ですまさざるを得ません。それでも手が回らないのが実情です。財政支援がなければとてもやっていけないです」と話されました。
 介護保険法の改悪が高齢者を苦しめているうえに、来年度は定率減税の全廃などで増税がつづく上に、「税金のフラット化」によって低所得者の住民税が5%も引き上げられます。そうなれば介護保険料と利用者負担のランクがあがり、さらに負担増となる人も出てきます。これ以上の負担増はとても耐えられません。
 そこで、「雪だるま式」負担増を抑えるために軽減策を講じるよう強く求めます。また、介護保険への国の補助を増やすよう要請するとともに、県下の予防給付事業の現状を調査し、県独自に市町への財政支援など具体的な対策を早急にとることを求めますが、合わせて答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:介護保険料の負担軽減対策等についてです。介護保険料と利用者負担の算定については、基本的には個人住民税の課税・非課税や合計所得金額をもとに決定されておりますので、個人住民税の定率減税の廃止や所得割の一律税率が10%になりましても、所得をもとに算定され、税額をもとにされませんので、原則・直接影響がないものと考えられます。
 また、介護保険の負担軽減については、今年度あらたに年金収入80万以下に対する軽減措置や地方税法の非課税措置の廃止に伴う18年度から2ヵ年間の激変緩和措置を講じるなど、低所得者に配慮されています。介護保険制度は、社会保険制度をとり、給付費の50%を保険料、50%を公費でまかなっています。サービスの利用料が増加すれば、保険料も上昇することになります。いま公費負担のうち、原則2分の1、県4分の1、市町4分の1とされております。さらに国の負担を求めることは、国・地方の負担率の改定の問題となり、他の財源確保のないかぎり、現在のところ困難と考えます。
 予防給付および地域支援事業については、市町ヒアリングや実態調査につとめていますが、適切な指導・助言を行います。また財政支援については、県は予防給付の12.5%、地域包括支援の20.25%などを負担しています。スタートをきったばかりであり、地域包括支援センターの運営方針、効果的な介護予防事業マニュアルなどを作成するなど、市町を支援してまいります。

障害者「応益負担」の負担軽減への支援を

■質問■ 次に、障害者に対する県の支援について質問します。
 今年4月から「障害者自立支援法」の施行で「応益負担」が実施され、障害者・家族の負担がこれまでの10倍から20倍以上に増えました。
 私の地元姫路でもその影響は深刻です。
 市内の知的障害者が通所する作業所に、開設以来15年間ずっと元気に通っていた36才の方が9月いっぱいで退園されました。1000円程度だった負担金が4月から3万円あまりとなるなか、父親が病気で入院し、母親のパート収入は少なく、子供の2級の障害年金だけが頼りになったからです。半年間は頑張って通所したけれど続けられなくなりました。やめざるをえなくなった彼女のことを作業所の所長さんはとても心配されていました。
 また、ダンボール製品加工やナイロンの袋詰めなどを行っている福祉作業所では、元気に仕事に励んでいた人の家族から、「この子にもうお金がかけられない」と申し出があり、11月から来れなくなりました。他にも、これまで1日も休むことのなかった園生が、一番楽しみにしていた毎月1回の行事に来なくなりました。日割りで利用料を支払わなければならなくなり、本人から「少しでもお母さんを助けるために、我慢をしている」と聞いて、たまらなくつらいです、と施設長さんはいわれました。
 10月から自立支援法の本格的実施に伴い、さらに負担が増やされました。
 移動介護や、手話通訳派遣などの「コミュニケーション支援事業」等の個人負担が上乗せされ、特に重度の障害者の人たちの負担が重くなりました。姫路市では、コミュニケーション支援事業の利用者負担無料制度や新たな事業とこれまでの障害福祉サービスを一体化して上限額を設定する等の軽減措置をはじめました。尼崎市でも利用者負担軽減のために年間4億円の予算措置を発表するなど、市町が支援に踏み出しました。
 今月9日県庁前で、73の障害者団体から600人の障害者・関係者が参加して、「 障害者自立支援法 ストップ・ザ『応益負担』集会」が開かれ、5時間にわたる要請行動が行われました。県のあたたかい支援を切実に求めています。
 そこで、障害者への「応益負担」を止めるよう国に対し強くせまるとともに、個人負担の上限を大幅に引き下げ、せめて京都並みの半額にする県の補助制度を創設すること。そして市町が行っている負担軽減策への県補助を求めます。

▼答弁▼井戸知事:「応益負担」については、国・県・市町の費用負担を義務化することとあいまって、利用者に費用の定率1割を負担していただくことにより、原則とて制度を維持し、安定的に運営する仕組みとして必要なものであります。個人負担の軽減については、所得に応じた月額上限額の設定や入所施設・グループホーム利用者にたいする個別減免制度、社会福祉法人が負担上限額を半額とする減免制度など、きめ細やかな措置がある。一定の配慮が行われていると認識している。また、制度の充実にむけては、国に低所得者に配慮した利用者負担の軽減措置の検証・見直しについて、強く要望しているところです。個人負担の上限額の引き下げや市町の施策にたいする県の支援策は、現在国において法施行にともなうサービス利用の実態の全国調査が実施されています。その結果をふまえて、あらたな負担軽減策が検討されている。この国の動向を見極めながら、その必要性を検討すべきものと考えています。

医師不足問題の解決を

■質問■ 次に、全県にひろがる医師不足問題についてです。
 西播磨の宍粟総合病院では、内科医が9人から5人に減ったため3診が2診に減りました。院長も15人の入院患者をみており、産婦人科医も大学から再三引き上げ要望がされているそうです。
 三木市民病院でも、常勤の小児科医がいなくなり、破格の待遇で呼びかけても問い合わせすらない状況で、再開の目途がたっていません。
 とくに深刻なのが但馬地域です。「但馬にある9つすべての公立病院の医師が不足し、病棟閉鎖や診療科縮小が多発している」という事態に、「いのちの重さに地域偏重があってはならない」「町がほろびてしまう」と、住民は不安な日々をおくっています。
 一方、勤務医の労働は「48時間連続して勤務している」「4日に1回の当直勤務」など、大変過酷なものとなっています。
 「医師は足りているが、偏在しているだけ」と言われていますが、日本の医師の数はいまやフランスやドイツの6割、OECD平均を大きく下回る水準で、けっして一部の地域の問題ではありません。充足しているといわれる都市部でも、小児科が一定期間閉鎖する事態も起こっています。医師不足問題の根本は、政府の医療給付削減、診療報酬カットなどのなかで、80年代から国が医師数を抑制してきたことにあります。その上に「新臨床研修医制度」による大学病院の派遣医師の引き上げが重なり、いまの事態が起こっています。
 国は「新医師確保総合対策」を打ち出しましたが、医師定数を増やすといっても将来計画の前倒しにすぎず、しかも兵庫県はそれに含まれていません。
 兵庫県の「地域医療の確保対策」も国の対策に沿ったもので、そのなかの「目玉」である研修医師の県採用も、募集がうまくいっていない上に、国の医師定数の抑制のなかで、実効性に疑問がでています。
 また、県が指導的役割を果たしている但馬の「地域医療確保対策協議会」で、「医師不足はいますぐどうしようもない」として、住民に知らされないまま、各病院の「集約化」「病床の大幅な削減」さらには「無床化」までが議論されていることに住民はいっそう不安をつのらせています。
 7月に開かれた1回目の会議では、「協議会の基本的方向性」の(案)が示されましたが、協議の確認事項には「集約化・重点化」の内容しかなく、日程においても、集約化・重点化の案の検討、具体化のスケジュールしかありません。委員からは、「住民の医療の考え方と我々が考えてやろうとしていることと、大変ギャップが大きい」「どうやって住民を説得するのか」と悩みの発言もだされるほどです。
 このような事態に、ある町では、「病院の存続の危機」として区長会が署名活動をはじめています。住民置き去りで、公立病院の「集約化」がすすめられるとすれば、とんでもないことです。
 知事、わたしは、医師不足問題の解決のために、国の地域医療を切り捨てる流れに反対し、医師数の抑制でなく、増加・充実の方向へ、政府に強くせまることを求めます。
 そして、公立病院の集約化については、もし「緊急避難的」にするのであれば、情報をオープンにして、住民合意をえることが不可欠です。その上で、「集約化」の期限を限定し、医師が確保され次第、公立病院を医師不足問題が起こる以前の医療体制にもどすよう指導し支援することを、ぜひこの場で約束してください。住民の不安の声にこたえた、知事の明確な答弁を求めます。
 
▼答弁▼井戸知事:国の報告書では、「国全体としては医師は不足しておらず、あらたに医師になる数も総数では確保されている」とされ、問題は、「地域偏在、診療科目の不均衡にある」とされています。こうした偏在や不均衡に対応するため、地域の病院医師や小児科・産科などの医師確保対策、地域の医療体制の整備にとりくんでいます。
 この県の医療確保対策とあわせて、国にたいして大学の医学部定数の暫定定数の「特区」として要望しているが、なかなか理解されていない実情です。
 県としては、地域医療確保にむけて、本年4月に改定した保健医療計画にもどづき、2次医療圏内の医療機関相互の役割分担などを内容とする、地域医療連携システムの構築をはかっています。。とくに人的資源に限りがあるなか、従来通り公立病院の運営は困難になっている実情にかんがみ、圏域全体の医療の確保しようとするものです。但馬地域においても、公開の場である「但馬医療確保対策協議会」において、医師会をはじめ、関係者の参画のもと、議論がすすめられている。情報公開のもとに行われている。12月中には第2回の協議会が開催予定です。県として、協議会の合意のもとに、将来にわたって、安全・安心の医療供給体制が構築されるよう支援してまいります。

こどもの医療費助成 小学生・中学生まで対象拡大を

■質問■ 次に、「こどもの医療費助成」についてです。
 先に触れた「県民・市民アンケート」では、20代・30代の5割近くの人が、「子どもの医療費の無料化」を第一の要望にあげています。
 日本共産党県議団は、様々な人たちと共同して、現在「こども署名」に取り組んでいます。わたしも署名を訴えるなかで、「子どもを育てるのにお金がかかりすぎる。医療費無料は大切」と、子育て世代の熱い期待はもちろん、お年寄りなど、幅広い県民の共感が得られて、県民の大きな要求であることを実感しています。
 先進地の東京では大きな動きがでています。港区・台東区・北区の3つの区につづき、世田谷区が12月から、荒川区が来年度から、中学校卒業まで独自に無料にするなど、ますます広がっています。こうした動きのなかで、ついに東京「都」でも、来年度予算の局要求のなかで、来年10月から小中学生の通院・入院の医療費へ助成することが盛り込まれました。
 こどもが健康に成長・発達することを保障するために、義務教育を終えるまでの医療費の無料制度が求められているのです。
 子育てへの経済的支援に対して県はこれまで「現状のままでも十分だ」という姿勢で、乳幼児医療費助成制度の拡充には消極的でした。
 しかし、県議会の少子化対策特別委員会のなかでは、子育て世代への経済的支援の必要性について盛んに議論が行われ、特に乳幼児医療費助成制度の拡充は、すべての会派から要望されています。
 わたしたち日本共産党県議団は今議会に、就学前の子どもはもちろん、すべての小・中学生の医療費を無料にする、「こどもの医療費助成に関する条例」の提案をいたします。
 そこで、来年度予算に乳幼児医療費助成制度を無料制度にし、中学校卒業まで対象を拡大するなど、全国に誇ることのできる抜本的な拡充を決断することを求めますが、いかがですか。

▼答弁▼斉藤副知事:乳幼児医療費助成制度につきましては、平成14年と全国的にも早い時期から、対象を義務教育就学前までに拡大したことに加えまして、平成17年に自己負担を定額負担とし、利用しやすい制度に見直すとともに、より多くの子育て世帯を対象とするため、本年4月に所得制限を緩和し、制度のいっそうの充実をはかった。
 自己負担は、福祉医療制度を持続的で安定したものとするために必要でありますが、低所得者には負担を軽減するなど、十分な配慮をおこなっている。
 またこの制度をは、支援を必要とする者にたいして、医療保険制度の自己負担を軽減することを目的といたしており、所得制限は必要と考えていますが、ゼロ歳時は、医療の必要性が高いことから、所得制限はもうけていないところです。
 このような取り組みにより、本県の制度は全国的にみて高い水準となっており、少子対策として、大きな役割をはたしている。制度のさらなる充実につきましては、県議会の語提言や国における状況をふまえつつ、検討することとしてまいりたい。

教育基本法を守り、少人数学級の拡大を

■質問■ 次に教育問題について質問します。子ども達を巡る教育環境は大変深刻です。本県でも、神戸市における県立高校でのいじめによる集団暴行、尼崎市の中学2年の生徒の自殺など悲惨な事件がおきています。
 高校の未履修問題は大学受験を最優先の高校教育になっていることが大変問題ですが、兵庫県では、以前に未履修問題がおきたときの県教育委員会の直接の担当幹部が、その後校長として赴任した高校で未履修問題をおこしています。また、以前の未履修問題を起こした学校の多くでその1年後には再び未履修に戻していることも明らかとなり、県教育委員会全体に責任が問われています。
 安倍内閣はこのような様々な問題を充分に審議せず、逆にすべて「教育基本法」のせいにし、タウンミーティングでは「やらせ質問」まで行って、教育基本法を改悪しようとしています。国民の6割が慎重審議を求めるなか、今月16日には衆議院で自民・公明の与党単独で採決を強行しました。今、参議院で山場を迎えています。
 また、県は教育の自由と自主性を踏みにじる教育基本法の改悪と軌を一にする「主幹教諭」を東京都、神奈川県、大阪府に続いて来年4月から県立高校に導入しようとしています。東京都のこの間の実態では、校長、教頭、主幹教諭で毎朝会議が持たれ、その結果を教職員に伝達するだけでの「職員会議」となり、自由に議論する場が奪われました。これでは、こども達の悩みやつまづき、いじめなどにじっくりと目をむけ、こどもの発達を保障する教育などできません。
 いま教育でなすべきことは、教育基本法がかかげる「人格の完成」をめざし、国や教育委員会は子ども達一人ひとりを大切にする、きめ細やかな対応ができるよう、教育環境を整備することです。そのために世界の常識となり、全国の流れとなっている少人数学級の実施が求められています。
 そこで質問します。まず国に「教育基本法」を守るべきとの意見をあげるとともに、管理主義教育の強化につながる「主幹教諭」の設置を中止することを強く求めます。そして、30人学級、少人数学級を、小中学校の全学年で実施し、どの子にも行き届く教育の実現を図ることを求めます。明快にお答え下さい。

▼答弁▼吉本教育長:教育基本法改正案につきましては、戦後60年が経過し、こども達は教育をめぐる環境が大きく変化するなか、今後の教育のあり方を議論することは、意義あることであり、引き続き国会において、十分に審議されることを期待している。
 主幹教諭につきましては、近年学校に求められている機能や課題が多様化・複雑化するなかで、教員集団のなかでのリーダーとして、円滑な学校運営の推進や、教員相互の資質および能力の向上など、学校運営・教育活動の中核的活動を担う職として新たに設置したものであります。このことにより、新たな教育課題や業務に対応した生き生きとした学校づくりがより一層推進することができる。市町教育委員会とも連携をはかりつつ、平成19年度からの円滑な導入をすすめたまいりたい。
 少人数学級の推進につきましては、児童・生徒ひとり1人の発達段階におうじた、きめ細かな指導の充実をはかりますため、小学校低学年では35人学級編成を、高学年では教科担任制を充実していくこととしております。第8次教職員定数改善計画は実施されないきびしい状況のなかで、段階的にこれらの取り組みをすすめようとしていることについて、ぜひご理解を。

中小企業融資のあり方について

■質問■ 次に、中小企業について質問します。
 大企業は史上空前の高収益をあげていますが、一方中小企業はますます悪くなるばかりです。姫路の皮革や豊岡のかばん製造業など地場産業も、「今がいちばんどん底だ」と業者は口々に言われています。また、下請け製造業や建設業は「仕事は忙しくても単価が非常に安くて利益がでない」と苦しみ、小売業やサービス業も売上不振で廃業が相継いでいます。政府がすすめる庶民大増税や国保料など負担増のうえに、消費税非課税限度額の見直しで、営業が赤字でも課税され、「食えば払えず、払えば食えず」の更なる厳しさに直面しています。中小企業の多くは金融的サポートを強く求めていますが、日銀の「ゼロ金利政策」解除を受けて中小企業融資の金利が一斉に引き上げられました。また信用補完制度の見直しで、連帯保証人を徴求しないかわりに保証料が9段階に区分され、資金力の弱い事業者ほど重い負担を強いられています。また、10月からは信用保証協会の申し込みに「保証協会団信」加入意思確認書が新たに追加されました。保証協会団信とは、保証協会の保証を受けて融資された事業主が,死亡もしくは所定の高度障害になった場合、信用保証協会が生命保険会社から保険金をうけとり、金融機関に残債務を弁済するというものです。先日、サラ金が生命保険会社と契約し、「命を担保」にした貸付を行っていたことに対して大きな批判があがったところですが、信用保証協会の「団信」もサラ金と同様の「命を担保」にしているものです。県の融資制度にも「団信」の加入確認書添付が義務付けられており、県自らがお墨付きを与えていると批判の声もでています。借主の死亡後の事業の維持安定のため、ご家族の安心のためと保証協会は説明していますが、そもそも死亡した後のことをいう前に、現在営まれている事業を積極的に応援することが求められているのではないでしょうか。そうしてこそ地域金融と保証協会もまた発展し、地域経済・社会の発展に貢献するのではないのでしょうか。
 そこで 県の融資制度も含め、兵庫県保証協会の申し込み時に「団信」加入の意思を確認するようなことはやめるべきです。知事の明快な答弁を求めます。
 
▼答弁▼斉藤副知事:保証協会団体信用生命保険は、個人債務者または連帯保証人である法人代表者が、死亡もしくは高度障害となった、不測の事態におちいった場合に、当該保険金で金融機関にたいする債務を返済することによって、円滑な事業継承と家族の安心をはかることを目的にして、平成10年5月に発足した制度であり、現在全国52協会のうち、過半数をこえる27協会が取り扱っているところであります。
 県保証協会におきましていは、債務者等からの利用希望等もあり、当該制度の実施について慎重に検討を重ね、債務者等のメリットが大きいとの判断から、10月に取り扱いを開始した。保険への加入の有無と、保証は一切関係ないものであり、保険に加入するか否かについては、あくまで債務者等の自由意思により、任意に決定されているものであります。したがって、制度融資も含めて、保証協会を利用する方の約5%にあたる122件が利用されている現状。
 ただ、意思確認が必要であるため、保証協会団信意思確認書を提出していただいているものでありますので、ご理解をたまわりたい。

松下など、ワーキングプアひろげる違法な雇用の一掃を

■質問■ NHKがワーキングプアについて特集番組を報道し大きな衝撃を与えました。まじめに努力して働いても働いても給料が大変低い水準にとどまる、非正規雇用・不安定雇用がとりわけ若者の半数以上と大きく広がっています。
 尼崎市に進出した松下プラズマディスプレイ工場における非正規雇用の問題は、わが党県議団がこれまで雇用の実態調査や補助金のあり方の見直しを求めてきましたが、県は「権限がない」とか「一定のネームバリューもある企業だし、きちんと自己の責任のもとで適法の中でされていると考えている」と言って、調査さえまともにしませんでした。そこで私たち共産党県議団は、国会議員団とともに、10月4日、松下プラズマディスプレイ尼崎工場を視察し、親会社の松下電器本社と兵庫労働局に「偽装請負」の是正を求めました。松下グループの雇用問題は、マスコミも大きく取り上げ、国会でも追及するなか、松下グループとコラボレイト派遣会社は、偽装請負などの法令違反で是正指導や営業停止を含む行政処分を受けました。松下尼崎工場には偽装請負のコラボレイトの労働者を多数受け入れ、松下本社から出向された労働者が雇用されていました。松下の法令違反が明確になりましたが、このような事態となっても県は松下に実態を問うことさえもせず、「聞くことはないし、その必要もない」という姿勢です。法令違反のあった企業に対して、県として何もせずに90億円もの県費助成を継続することに県民は納得するでしょうか。
 またその後、是正指導を受けて松下電器は、直接雇用の案を示しましたが、2年3ヶ月と期間を限定した雇用であり、時給もわずか50円、100円上げるだけで不安定雇用に変わりはありません。
 安倍総理は国会で、「いわゆるワーキングプアといわれる人たちを前提に、コストあるいは生産の現状が確立しているのであれば、それは大変な問題だ」と答弁しました。松下電器の実態はまさにその大変な問題「そのもの」ではないでしょうか。
 そこで、違法が明らかとなった松下グループの雇用について、期間を定めずに正社員として雇用し、社会的責任を果たすよう強く求めること。そして、多額の税金をこのまま法令違反の企業に助成していいのか、補助金をストップすることも含めて、再検討を求めますが、いかがですか。
 
▼答弁▼斉藤副知事:はげしい国際間競争のなかにあって、国内で生産しながら十分な競争力を維持するため、現場の熟練した人材の継続的確保が重要であることを認識し、人材確保のための多様な雇用形態を検討しながら、11月から直接雇用を開始していることにくわえ、正社員としての雇用の実施も検討していると聞いている。
 安定した雇用が望ましいことは当然のことであり、県として、これまで立地企業にたいて、より安定した雇用と県内雇用をはたらきかけている。
 立地企業の補助については、補助申請時点で、その内容等を厳格に審査した上で実施してきており、今後とも適正に判断していきたい。

■質問■ 2003年の労働者派遣法の改定で非正規や請負いなど不安定雇用は製造現場全体にも大きく広がりました。私の地元姫路市においても、先の経済財政諮問会議で指揮を振るった有名な牛尾氏が会長を務めるウシオ電器で、数社以上の派遣会社が入り、入れ替わりで多くの非正規労働者が働いています。企業は非正規雇用、請負い雇用で莫大な利益をあげていますが、雇用の法令違反が数多く発生し、兵庫県においても兵庫労働局の調査を受けた85事業所の6割以上が法令違反で指導監督を受けました。
 姫路市のある青年は、「派遣で働いているが1年たったら正社員になるといわれたのに3年になるけど正社員になれない。30才になったけれど結婚もできない。将来のことを考えるととても不安です。」と言っています。
 また、「派遣で働いているけれど、上司からサービス残業を強いられ、断るといつでもクビにすると脅かされるので文句もいえない。」という悲痛な声もあります。知事は、非正規雇用について悪い事ではないと言われましたが、青年のほとんどは安定した正社員になりたいと願っているのです。
 徳島県では企業に正規雇用の責任をしっかりと求めて大きな前進がはじまっています。トヨタ系の光洋シーリングテクノで「偽装請負」が発覚し、その後50人以上の直接雇用となりました。さらに続いて,青色ダイオードで有名な日亜化学も同様に「偽装請負」が問題となり、先日10日に、会社と組合が3年以上の請負社員の1600名全員を直接雇用とする、正規社員への道を開く合意がなされました。この成果は勇気ある労働者や組合の告発があったのはもちろんのことですが、徳島県の役割が注目されています。シーリングテクノとの数回の協議、日亜幹部と労組との合意の場は、どちらも県が協議の場を提供しました。徳島県知事は、記者発表で「国(労働局)の仕事でもあるわけなんですが、地元の企業の皆さん、また地元の労働者の皆さんの環境ということでありますので、県としても橋渡し役として関係をさせていただいた」と言われています。松下が違法な雇用をしていても,問いたださない、直接雇用の条件についても聞きもしないという兵庫県の姿勢とまるで違います。
 そこで、県下で横行している違法な雇用を国と協力して是正するとともに、企業に対して安定した正規雇用を強く働きかけることを求めますが、いかがですか。
 
▼答弁▼斉藤副知事:労働者派遣法にもとづき指導・監督権限を有する兵庫労働局が是正指導をおこなった事業所があることは、ご指摘の通りでありますが、いずれも指導した結果、後日改善されたと聞いているところであります。いわゆる「偽装請負」については、国において法の趣旨にそった適切な運用をはかるため、「偽装請負」解消の強化、監督の徹底などの是正措置がとられつつありますので、法の厳正な運用に期待をしたい。
 また県として兵庫労働局とより緊密な連携のもと、経営者団体、事業主、また勤労者にたいし、派遣法等の制度周知、啓発などをはかり、労働者が安心して働ける環境整備につとめているところであります。あわせて学校教育段階から職業意識の啓発、就職に有用な能力開発、きめ細かな職業紹介などの就職支援を行うなど、いっそう安定的な雇用の確保につとめまいりたい。

神戸製鋼のデータねつ造 厳しい指導と調査を

■質問■ 次に、神戸製鋼所が大気汚染防止法の基準値をこえるばい煙を排出し、データを改ざんしていた問題について質問します。
 基準値オーバーが集中した5号、6号ボイラーは「運転開始直後から」チャート紙の改ざんがおこなわれ、6号ボイラーはコストを下げるために燃料を石炭や廃プラスティックなどに変えるたびに基準値を超え、改ざんを重ねてきました。
 6月22日付神戸製鋼所の「報告書」に、発電用ボイラーは連続操業する高炉をはじめ製鉄所全体にエネルギーを供給するため、稼働最優先の責務を負わされており、基準値をオーバーしても停止するわけにはいかなかったと述べ、環境や住民の健康よりも「企業の利益」を優先する姿勢が原因であると認めています。
 県は、大気汚染防止法に基づく立入検査を実施しています。しかしそのやり方は、企業側が示した数値を書類上で確認するだけで、現場に入ってチャート紙など元のデータを見たり、県自ら測定するなどの検査はしていません。
 ところが、県の「大気関係立入検査マニュアル」には、書類確認はもちろん、現場調査として「チャート紙」も見ることになっており、NOx、SOxやばいじんの濃度は、測定機器を搬入して測定するとなっています。県の検査がマニュアル通り行われていなかったために、改ざんを見抜けなかったことは明白です。
 東播磨県民局においては、大気関係の調査員は1名だけで、検査の人的体制がありません。工場への立ち入り調査、現場確認や独自測定はできません。
 一方千葉県では、立入調査で、チャート紙を見ており、現場に「ばい煙測定車」ででかけて、独自測定も行っています。
 環境省は、9月12日、今回の神鋼などの事態を「法の主旨や目的を根底から揺るがす由々しき問題」とし、「報告徴収や立ち入り検査などを的確に行い」、万全な「指導」を徹底するよう都道府県に求めています。
 また、神戸製鋼・高砂製作所で六価クロムが検出され、旧めっき棟の土壌で基準値の62倍、地下水も最高18倍の濃度の汚染が明らかになりました。隣接する県立「あらい浜風公園」は、風車をまわし地下水をくみ上げて子どもたちが遊ぶ場をつくっています。県は安全と宣言しましたが、住民からは不安の声があがっています。
 数々の神戸製鋼所の環境汚染がとりざたされるなか、きびしい県の指導と調査が強く求められています。
 そこで質問です。県が自ら決めた規定どおり調査し測定すること。マニュアル通りの立ち入り調査をするために人的支援も含めた検査体制の強化を早急に行うことを求めますが、いかがですか。
 
▼答弁▼斉藤副知事:大気関係の立ち入り調査につきましては、「大気関係立入調査マニュアル」にそって、年間計画にもとづき、定期的に実施するもの、また事故発生時・住民からの苦情時など、臨時的に実施するものなど、原則複数の検査員により、適切に検査を行ってきたところであります。
 東はりま県民局に、環境担当の正規職員8名を配置し、うち大気関係を3名が担当しており、神戸製鋼所加古川製鉄所にたいして、県民局単独の定期検査のほか、事故発生時には市との合同検査や、健康環境科学研究センターと連携して、測定機器をもちこんでのばい煙等の測定等も実施しているところであります。
 定期的な検査では、現場の測定機器室において、データのチェックをおこない、異常値があればチャートも確認しており、さらに元データである測定記録のチェック方式の見直しや環境管理体制が十分に機能しているかどうかの確認も行っているところであります。 今後とも定期的な検査に加えまして、本庁・県民局・研究センターおよび市町とも連携による、大気水質および廃棄物など集中的・機動的な検査を実施するなど、事業所にたいする検査体制の充実強化をはかりたいと考えております。

但馬空港の滑走路付け替え・延長の中止を

■質問■ 次に、但馬空港の滑走路の延長、付け替え計画についてお尋ねします。
 310億円もかけて建設した但馬空港は、開港以来12年間、毎年赤字がつづき、地元市町の運賃補助も含めると毎年約4億3千万円程の税金を投入しています。収入は年間にわずか2百数十万円しかありません。
 こんな大赤字の但馬空港に、滑走路を延長する計画が浮上しています。現在の滑走路1200メートルを、西へ6度変更して1500メートルに延長して付けかえるというものです。一昨年の台風で生じた円山川の浚渫土砂、300万立方メートルを、空港近くの谷に埋めたてるといいますが、、滑走路の延長にはその2倍の土砂が必要となります。また、県はコンサルにジェット機をとばすことも考えて、1800メートルの概略検討も依頼しており、これでは100億円から150億円ともいわれる事業費も、どこまで膨らむかわかりません。
 また、羽田直行便の見込みも勘案すると言われますが、現在の伊丹への1日2便は、冬の積雪時には平日1便に縮小しなければならず、しかも10日に1回は欠航となります。利用についても、自治会、婦人会、小学校の児童の遠足などに頼っており、利用者が大きく増加する見込みはありません。これ以上の旅客運賃補助など地元負担は止めるべきとの声が強くなっています。
 このような但馬空港にさらに100億円以上もの税金を投入することは、税金のムダづかいそのものではないでしょうか。いま進めようとしている、但馬空港滑走路延長・付け替え計画はきっぱり中止するべきです。明確な答弁を求めます。
 
▼答弁▼井戸知事:こうのとり但馬空港は、年間2万7000人の旅客が利用し、但馬地域の高速交通手段として活用されており、平成16年度の災害においても、代替交通手段のひとつとしてあ、重要な役割をはたしました。
 高速交通手段の整備の遅れている但馬にとって、大阪まで40分、東京まで大阪乗り継ぎで2時間半で到達できる交通手段は貴重であります。また地元の熱望する羽田直行便が実現すれば、空港の優位性がいっそう発揮できることから、観光振興をはじめ、産業振興など、但馬地域の活性化が期待できるところです。
 一方、円山川の災害復旧で発生する残土については、これを処理する必要があります。将来滑走路の延伸が必要となった場合、有効に活用できるよう、現在基礎調査をすすめているのです。あわせて羽田直行便実現にむけての政策判断に必要な需要予測や採算性や、滑走路の延伸の投資効果などの検討もすすめています。
 今後、羽田再拡張もみすえながら、早期に羽田直行便が実現できるよう、航空事業者や羽田受け入れ枠の確保に取り組んで、羽田直行便の実現を図り、利用客の状況などを見極めながら、延伸事業の是非を判断していきたいと考えています。
 その際、議会や地元市町をはじめ、関係者と十分協議させていただきます。

播磨臨海地域道路計画について

■質問■ 次は、播磨臨海地域道路計画についてです。
 この問題は6月議会でも質問いたしましたが、知事は「国道2号バイパスの交通の分散のために、新たな自動車専用道路が必要である」と答弁され、その後県は、国の調査事業を行ってきたコンサル(日本工営)に「概略設計業務委託」を行い、「地域高規格道路の次期路線指定」を当面の目標としています。
 しかし、この道路計画には、必要性や環境など様々な問題点があります。
 播磨の東西の幹線は、中国道と山陽道、国道2号、2号バイパス、250号と、自動車専用も含めて5本ありますが、全体として容量が不足しているわけではありません。
 姫路・加古川バイパスが混雑するのは、山陽道ができても通過交通の移転がすくなかったことが原因です。問題は、播磨・神戸を通りすぎる通過交通について、本来担うべき中国道や山陽道が十分に担うことができず、市街地の海岸部のバイパスの混雑になっているわけです。
 臨海部に莫大な税金を使って、もう一本の自動車専用道路をつくるよりも、 山陽道などに通過交通を振りかえる対策(たとえばロードプライシングなど)を行う方が、効率的で効果が高いのではないでしょうか。
 姫路市にとっては、播磨臨海道路によって、市内の渋滞を増加させる危険性すらあります。姫路市内は、ラッシュ時や大型店周辺の渋滞が慢性化していますが、臨海道路によって、姫路市内への交通を誘導し、市街地の交通量が増加し、現在の渋滞をもっと悪化させることが懸念されます。
 また、播磨臨海地域道路は基本的に高架道路です。住宅地近くを通る路線もあり、騒音や環境悪化を引き起こす原因ともなります。
 また、国の調査報告書をみますと、道路のルートの比較検討をしていますが、そのなかで、最も事業費の大きくなる臨海ルート(4020億円)がわざわざ「最適案」とされています。その理由は、「湾岸埋立地における重厚長大型産業を支援する」、「臨海部で計画されている開発計画の発生集中量を担う」ことができると書かれています。
 「バイパスの渋滞解消」をいっていますが、本当の道路建設の目的が大企業救済や臨海部の開発をすすめることにあることは明らかです。
 ムダな高速道路に莫大な税金が投入される仕組みにたいし、国民から大きな批判の声があがっているなか、これまでの需要追随型の交通計画、道路をつくって、混雑を起こし、さらにまた新たな道路建設をすすめるというサイクルを抜本的に改めるべきです。先進国では、いずれも自動車依存の道路政策からの脱却をすすめています。知事は「つくる」から「つかう」と言われており、道路施策においてもこの方針でいくべきではないでしょうか。
 播磨臨海地域道路の計画についてはストップし、自動車交通量の抑制を基本とした政策の転換をはかり、国道2号バイパスの山陽道等への迂回対策を図ることを強く求めます。 税金の使い方を切り替え、県民のくらし・福祉・教育を充実する、
あたたかい兵庫県政への転換を求めて、質問を終わります。

▼答弁▼井戸知事:播磨臨海地域では、姫路港を活用した海運へのモーダルシフトの取り組みをすすめていますものの、依然として自動車交通の依存度が高く、通過交通を含む東西交通が集中しています。山陽道より南の主要交通量の全体8万台の容量が不足し、とくに国道2号バイパスに10万台もの車が集中するなど、渋滞が常態化しています。
 ご指摘のロードプライシングについては、山陽道において現在、通勤時間帯の5割引き、深夜の3割引きが実施されていますが、国道2号パイパスの交通量の削減にはつながっていません。このことから、発生集中交通の多くが臨海部に集中するこの地域においては、迂回距離が長くて大きい山陽道への転換をはかることはむずかしいと考えています。道路の機能分担による円滑な交通の確保や良好なまちづくり、さらには産業活性化による雇用機会確保を図る観点から、高速性をそなえた新たな自動車専用道路の整備することがのぞましいと考えており、地元と連携して望ましいルートを具体的に検討しております。今後とも、道路の必要性や効果、環境への影響、事業費など十分に検証し、地元の合意形成をはかるとともに、早期実現にむけて国に積極的に働きかけていきます。

■再質問■ 杉本ちさと県議:再質問を3点させていただきます。
 一つは、障害者の支援策についてです。先ほどから「国の方がいろいろと施策をすすめているから、それを待って」という答弁。市町がすでに障害者の方の思いをくみとって、いま支援策を踏み出している状況がひろがっている。いま本当に県の支援が待たれている。そういう点でも「国の対応を待つ」ではまた遅くなってしまう。早急に県独自の支援策を、あらためて求めたい。
 次は、「団信」の問題です。副知事の答弁では「まったく強制をするものではない」と。強制をしないものであるのならば、確認する用紙をとる必要はない。「そういう制度がありますよ」というのは、どこかに掲示することはあってもよいが、わざわざ申込用紙に一枚、あらたに申込用紙のなかに新たに入っていたら、「やっぱり入っていたほうが心証がいいのかな?」ということにつながる。(強制するものではないという)趣旨ならば、確認するようなことはやめるべき。用紙添付をやめるべき。
 3点目に、知事にお答えいただきたい。松下電器の問題です。
 これは、国会で安倍首相もワーキングプアーの問題で、非正規の労働を前提にした生産が成り立っているのは、大変問題だという答弁をされました。
 松下電器の工場の生産体制そのものが圧倒的に非正規労働者のもとで、生産体制がしかれていることは、(ワーキングプアー)そのものであると思う。違法行為がなされていることも、十分認識されていると思うのですが、単なる兵庫県下の一企業の問題でなく、莫大な税金が補助金として投入されていますので、県としてキチッとどういう方向になっているのか、調査をしたり、不安定雇用をやめて正規の雇用にどうしていくのかと話をつめていく、そういう話し合いをしていくべきだと思う。
 そうでなければ、この問題をこのまま放置しておけば、安い労働者で違法な雇用をしても問題ないんだということを、県が容認しているということにもつながる。あらためてその点についての対応をきちっとしていただくように答弁をお願いします。

▼答弁▼井戸知事: 障害者支援策についてです。国とおなじようなことを打ち出しても県としていかがかということですので、見極めて必要な対応をしたい。自立支援の枠組みである「自己負担1割」をなくしてしまうような支援のあり方は、国の障害者自立支援の枠組みを否定してしまうことですので、直してもらうならば国に直してもらう必要がある。県が行う立場ではないのではないか。したがって、どのような対応の仕方があるか、私自身も含めて検討をしている。しかも市町と一体にしてやらねくていけませんので、市町の予算編成に間に合うように政策を打ち出す必要があると考えている。19年度に打ち出すとすれば、19年度の市町の予算編成に間に合うように、きちっと協議をしていくつもり。
 「団信」の話は、わたし用紙そのものは、よく見たことはありませんが、副知事等から聞きましたところ、「任意だ」ということについては、用紙そのものに書いてある。これに入る入らないは、保証するかしないか、保証金額に影響をあたえるものではありません、お断りをしているようでありますが、その欄が小さくてよく見えないようなら、もっと大きくして十分に理解を得られるような対応も含めて検討したい。
 三番目、ワーキングプアーに関連して 松下電器にたいする指導だとかをしてみたらどうかというご指摘です。従前からそのような指摘をいただいているが、わたくしの方としては、補助金の要件としての内容の確認をしましたが、それ以上の確認は権限がないので、むずかしいですと申し上げてきました。
 しかし、松下電器そのものは、雇用形態が労働局等からの指導もあり、違法な点があるようであるなら直していく、しかも正規化させていくことを基本にしながら、いま順次すすめていると承知しております。
 県内企業である限り、違法な労働関係をそのまま続けていただくのは、われわれとしても好ましくありませんし、健全な労使関係をきとっと前提として企業が経営されるべき。したがって、経営者協会等を通じましても、一般的な労使関係の健全性の確保の要請をいたしておりますし、もし具体的な違法行為等があるようでしたら、県としても、健全な労使関係の回復、雇用関係の回復について、県としての立場で要請していくことに、全くやぶさかではありません。
 ただ、調査権限がないので、具体的にいろんな企業に調査して、その結果是正措置をとるのは中々むずかしい。しかし労働局等が調査に入りまして、問題点があると明確に指摘されて、その情報がわれわれに入ってくるようなことがありました場合には、明確に指導なりを要請していく。このような基本姿勢でのぞんでいきたい。

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