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本会議 第288回本会議代表質問 宮田しずのり
2006年9月19日

来年度の予算編成の基本姿勢 高齢者の負担軽減、福祉の向上 

■質問■ 私は、日本共産党県議団を代表して以下8項目について質問致します。
 第一は、知事の来年度予算編成に関する基本姿勢についてお伺い致します。
 さて、小泉内閣の五年間にわたる構造改革の下で、県民生活はいったいどうなっているのでしょうか。私は現在地元尼崎市で県民アンケート調査を行っています。10日足らずの間に約400通の回答が寄せられ、そこには今の厳しい生活の実態が切々と訴えられています。
 「くらし」に関する問いに、「2〜3年前と比べて生活が悪くなった」という人が63%を占め、良くなったという回答は1%に過ぎません。
生活が苦しくなった原因として、一番が、国保料、介護保険料の負担増、二番目は年金が下がったとなっています。
 そして特に今年の増税の影響は深刻で、ある年金240万円の75歳と73歳のご夫婦は、所得税、市県民税、介護保険料、国民健康保険料合わせて、一挙に年間10万2000円もの負担増となっています。
 「約一ヶ月分の生活費が吹っ飛んでしまった」と怒りをあらわにされます。
 こうした高齢者が6月中頃から各市役所に殺到、私の地元・尼崎市には約1万人、神戸市に10万人の人が苦情と相談に訪れ、電話もかかりっ放しという事態となりました。
 景気回復と言っても大企業や一部の大金持ちだけで、大多数の国民の生活は苦しくなり、格差と貧困が大きくひろがっています。
 これが小泉内閣により、弱肉強食の政治が行われてきた結果であり、国民には大きな痛みだけが残った5年間だったことは明らかです。
 こうした中で私のアンケート調査では、国・県・市に最も力を入れてほしいこととして、一番目が介護保険料・国民健康保険料の引き下げ。次いで高齢者福祉の充実、市県民税の引き下げと減免、こどもの医療費無料化の順となっています。
 これらの結果からいかに社会保障の負担軽減と減税への要望が強いかを実感します。
 そこで、国に対して、来年度以降の国民への増税と負担増計画の見直しを求めるとともに、県としての独自の軽減策を講じることを求めます。
 具体的には、県は今年度、高齢者等の負担増で税収が132億円増収になっています。来年度の予算編成に当たっては、少なくとも、今年の県民負担増による増収分を高齢者対策に充当し、県民税、介護保険料、国民健康保険料などの負担の軽減、福祉の向上などをはかる予算を組まれるよう強く求めます。知事の答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:日本共産党議員団を代表しての宮田しずのり議員のご質問にお答えします。まず平成19年度予算編成に向けた県の基本姿勢についてお尋ねがありました。私は元気な兵庫をつくろう、元気な兵庫をめざそうと県民のみなさんに呼びかけておりますが、このために、第一に安全と安心の確保を掲げています。健康福祉や医療対策など安全で安心してくらせる生活基盤を構築し、その上で人や産業、地域社会の元気づくりをすすめたい。これが基本的な考えです。このたび平成18年度の9月におきまして、県民福祉の一層の充実に向けた地域医療の確保対策や、健康福祉対策、くらしの安全対策など、当面の緊急課題に対応する緊急対策を実施したのも、このような考え方に基づいています。平成19年度の財政環境は、現時点で見通すことは大変難しい状況でありますが、国の地方財政対策を見てみますと、税・地方交付税の一般財源総額が、前年度並みとされているなかで、退職手当や公債費、医療費や介護給付関係経費等の義務的経費の動向が見込まれることから、今年度にもまして厳しいものと予想しております。一方、近年の税制の見直しは、高齢化の進展で今後急増が見込まれる社会保障等の公的サービスの費用負担を現役世代に過度に求めると、将来の現役世代の負担が過重となり、社会の活力の発揮は期待しがたくなるため、低所得者層に配慮しつつ、所得に応じて広く公平に負担を分かち合う観点から見直されたものであり、必要なことではなかったか、このように考えています。こうした中、来年度の予算編成にあたっては、平成16年2月に策定しました行財政構造改革推進方策後期5カ年の取り組みに基づき、引き続き改革に取り組みますとともに、一層の施策選択と限られた財源の配分を重点化する選択集中を行う中で、先にいただきました重要施策提言や予算編成に対する申し入れも参酌して検討してまいります。また、引き続き参画と協働を基本姿勢として、県民本位、生活重視、現場主義の県政を推進し元気な兵庫づくりのいっそうの実現に努めてまいる決意でありますのでよろしくご理解いただきたいと存じます。
 年金・介護・保険・医療保険をはじめとする社会保障制度については、将来にわたり制度自体を持続可能なものとしていくためセーフティネットを確保するため、税・保険料等の負担と給付のありかたを含め、一体的な見直しが進められたものであります。県としては、国における制度改革を基本に踏まえながら、適切に対応していくべきと考えています。例えば老人医療費負担制度の維持など確保していきますとともに、国に対しては低所得者対策の拡充の必要性を提案するなど、制度運営を預かる立場から適宜適切な提言を行ってまいります。

介護保険制度の見直し ケアープラン作成支援、電動ベッド助成を

■質問■  第2に、介護保険制度に関して質問いたします。
 「介護予防の重視」を売り物に改定された介護保険法が4月に全面実施され、利用者も事業者からも悲鳴があがっています。
 介護保険料は、今年4月から兵庫県下で平均30%、年間1万2000円も値上げとなっています。 ところが、一方、介護サービスの方は、必要なサービスを受けられない事態が起こっています。
 その一つは、軽度の人がケアプランをつくってもらえず介護が受けられない問題です。今回の制度改定で、「要支援1・2」の軽度の人は、従来の介護サービスの対象外とされ、新しい介護予防サービスを受けることになります。この介護予防サービスを利用するにはケアマネージャーによるケアプランの作成が必要です。
 ところが軽度の人のケアプランを作成するケアマネージャーの報酬は、いままでの半分以下に減らされ、しかも、一人のケアマネージャーが8人分までしか作成できないことになりました。
 その結果、いったいどんなことになるでしょうか?
 現在、県内の要支援1・2の認定者は約9万人です。一方いま実際にケアプラン作成に従事しているケアマネージャーは6640人で、一人あたり8人担当したとすれば、53000人分のケアプランしか作成できません。残りの37000人の人がケアプランを作成できず、介護予防サービスを受けられないことになるのです。
 また、このケアプランを作成できない認定者については、新たに設けられた地域包括支援センターの援助で自己作成できるとされていますが、現在、基本的に3名しかいない地域包括支援センターの体制では、そこまで手が回らないのが実態です。
こうした現状については、県当局も認め、去る6月に提出された国の来年度予算編成にたいする兵庫県の要望書のなかには、ケアマネージャー一人当り8件の上限を18件に引き上げ、ケアプラン作成の報酬を引き上げるよう要望されたところであります。
 そして政府は、「8件の上限」についてだけ、来年3月まで実施を遅らせ、それまでの間は8件以上作成しても良いこととしました。しかし、報酬が半分以下に下げられたままですから、ケアマネージャーがケアプラン作成数をいくら増やしても、収入は今までの半分以下となり、経営が成り立たないため、軽度者のケアプラン作成の引き受け手がないというのが実態で、何の解決にもなっていません。
 そこで知事、国への緊急の要望として、ケアプラン作成の8人上限について、来年度以降も撤廃するとともに、早急に介護報酬の引き上げを実施するよう重ねて求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 また国による見直しが行われるまでの間、県として、市町に財政的支援を直ちに行い、地域包括支援センターの体制を強化し、全ての軽度の認定者が介護予防サービスを受けられる対策を講ずることを求めたいと思いますが、知事の答弁を願います。

▼答弁▼斉藤副知事:軽度認定者への介護予防サービスについてお答えをいたします。要支援者へのケアプラン8件枠の上限見直しや介護報酬の引き上げにつきましては、県下市町や介護支援専門員協会からも要望を受けているところでございまして、引き続き国へ要望を行うことといたしておるところでございます。地域包括支援センターの体制につきましては、経過措置が終了する平成19年3月末までに、整備を図る必要があると考えているところであり、このため県といたしましては、県民局ごとに個別に市町ヒアリングを行い必要な人員確保計画の策定を求めておりまして、各市町におきまして、現在体制強化に向けた検討がなされているところでございます。地域包括支援センターの運営に関する財政支援につきましては、既に県といたしまして、地域支援事業交付金を交付いたしているところでございます。また単価のアップにつきましても、介護報酬で対応すべきものであることから、県として新たな財政的支援策は考えていないところでございます。県といたしましては、介護予防サービスが円滑に図れますよう、現在、持続可能な介護保険のあり方検討会を設置し、地域包括支援センター運営指針を今年度中に作成すべく検討いたしております。これを市町に情報提供するなどの支援をしてまいりたいと考えております。

■質問■ もう一点、介護保険の改悪によって、10月から要支援、要介護1の人は、原則として介護ベッドや車イスなど福祉用具が利用できなくなります。
 わが党議員が、去る6月議会でも取り上げましたが、その後、8月14日付で、厚生労働省は「軽度者であっても機械的に対象外とすることがないように」という内容の連絡文書を出しています。
 しかし、介護ベッドについては、日常的に「起きあがれない」というのが貸与を続ける条件になっています。
 こうした中で、ある神戸市の要介護1の高齢者は、身体半分と左手がマヒし、右手も力が入らない、心臓と呼吸器も悪く、無理して起き上がると苦しい。それでもベッドをとられたので、やむなく80回ローンで電動ベッドを購入したと言います。
 こうした例は他に幾つもあります。
神戸市ではこうした事態を重視し、去る8月29日、国にたいし、電動ベッドについては内臓疾患の疾病などで困る人や、起き上がれるが痛みを伴う人などは介護サービスの継続が必要なので、ベッドの利用を認めるようにと文書で申し入れをしています。
 このことは、全県的にも強く求められていることであり、県としても国に対し直ちに要望するとともに、制度として改善されるまでの間、県として助成制度をつくり、早急に実施すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 高い介護保険料を負担している高齢者が、介護を必要と認定されながら、介護サービスを受けられないという事態は、一人も出さないという決意を込めて、知事の明確な答弁を求めるものであります。

▼答弁▼斉藤副知事:軽度認定者の福祉用具の利用についてお答えをいたします。介護保険サービスにつきましては、要支援者、要介護者個々人の心身の状態に基づく要介護認定結果に応じまして、真に必要なサービスが提供されるよう充分に配慮する必要があると考えているところでございます。要支援や要介護1の者に対する電動ベッドの貸与は、原則として介護保険の給与対象外になりましたが、認定時の基本調査で、寝返りまたは起きあがりが出来ない該当する者につきましては、例外として要介護1であっても貸与は認められているところでございます。そのご指摘の要介護1のケースの中で、できる状態から真に寝返りや起きあがりが困難な状態に移行したのであれば、市町に再調査等を申し入れることが可能となっておりまして、調査の結果、例外規定に該当する場合もありますので当面は制度の適正な運用に努めたいと考えているところであります。また、県独自の福祉用具貸与制度の創設につきましても、こうした対応は可能であることから必要ないと考えているところでございます。

障害者支援、小規模作業所への支援強化、自己負担の軽減

■質問■ 第3に、社会的に弱い立場にある県民への支援について質問いたします。
 その一点目は、障害者の小規模作業所に対する支援についてです。
 私は、昨年11月議会の一般質問で小規模作業所の実態をのべ、少なくとも現行の補助金の存続と障害者福祉の水準を絶対に後退させないことを求めたのに対し、知事が「小規模作業所については大切にしていきたい」と答弁をされ、本年度の予算が昨年並みに確保、実施されました。そして、先般知事が発表された来年度以降の支援策で「法内施設」へ移行する施設とともに、引き続き小規模作業所として運営する施設についても、現行の補助制度を継続すると表明されたことは、県下の全ての小規模作業所の関係者を大きく激励するものになっています。
 しかし、これまでの「無認可」の小規模作業所は、今後、基本的にはNPOなどを含む法人格をもった「地域活動支援センター」などの所謂「法内施設」へ移行することとされています。
 ところが、当面「法内施設」へ移行できるのは全県下の小規模作業所300箇所のうち概ね1〜2割といわれています。残りは条件である10名以上の利用者の確保や職員の増員が極めて難しく、実績5年以上という問題も含めてハードルが高すぎて移行できないのが実態です。
 例えば現在、尼崎市内にある小規模作業所62ヶ所の内、8割の作業所が9名以下の利用者です。これを「10名以上」という条件を満たすためには、当面単独で利用人数を増やすことは極めて困難なため、2つ以上の作業所の統合が考えられます。しかしその場合、今まで2つの作業所がそれぞれ受けていた県捕助金が一つ分しか受けられなくなり、つまり補助金が半分に減らされることになり、たちまち運営が出来なくなってしまいます。
 また、職員の確保の問題では、ある小規模作業所の20代前半の男性職員が8月末で2人同時に退職しました。「いまの給料では、自立して生活をしていく見通しが持てない」というのがその理由です。
いま、作業所などでは自立支援法の問題を勉強すればするほど希望を失い、特に若い男性職員が離れて行き、おむつ交換や入浴など同性介助が求められる所で、やむなく異性介助となり思春期の障害者にとって人権も保障しきれないという事態さえ起こっています。
これが、小規模作業所が置かれている現状です。 
 そこで知事、今後の小規模作業所への支援として、まず、法内施設への移行については利用人数、職員数などの条件を大幅に緩和することと、幾つかの施設が統合した場合などでも補助金が現行のそれぞれが受けていた合計額の水準を下回らないようにすることが不可欠です。そして決して強制することなく、ゆとりをもって準備できるような支援をすべきであります。
 また、今後も小規模作業所として運営を続けざるをえない施設については、現行の補助金の水準を後退させず継続することはもちろんのこと、思い切った拡充を図ることが切実に求められております。
 来年度以降も「障害者支援は、絶対後退させない」ことを明言され、今提言したことを是非実施して頂きたいと思いますが、知事の暖かい答弁を求めたいと思います。

▼答弁▼井戸知事:福祉施策の充実についてでありますが、まず小規模作業所への支援についてです。小規模作業所への運営費補助については、平成18年度より県への地方交付税措置が廃止され、市町への地方交付税措置へと一元化されました。しかし県として作業所の安定した運営を支援するため新たに県と市町との負担割合が地方交付税を除く独自財源ベースで概ね一対一となるよう思い切った制度を導入したものです。地域活動支援センターの利用人数は一日の実利用人数が概ね10人以上とされておりますが、市町が1年程度で10名の確保が見込まれる等、要件を満たすと判断した場合は、県もその意向を尊重することにしています。また、職員数は、現行の作業所へも県単補助の要件とほぼ同じであり、改めて見直す必要はないと考えています。少人数の作業所については、作業所のネットワーク化や連携等により20名以上の利用者を確保し訓練等給付などに移行することで、従前の補助額を下回らない額の確保が可能ではないか、と考えています。今後とも県としては今回の従前の県単助成制度を継続し、同じ5から9名の作業所への運営費補助を行ってまいります。しかしながら、できるだけ今後は作業所から地域活動支援センター等への移行が進んでいくことが望ましいと考えますので、その移行が円滑に進むよう引き続きNPO法人格の取得の研修会を実施するとともに、作業所を含む福祉的就労への支援の拡充等、必要な措置を検討してまいります。

■質問■ 2つ目は、障害者と家族の負担の問題です。
 わたしはこの間、何人もの障害者の家族の方から直接話を聞きました。この4月から導入された障害者の福祉サービスと医療費に対する原則一割負担が、どれほど障害者とその家族にとって、大きな重荷になっているかを痛感しました。
尼崎のある法人の作業所に通所している重度の障害者のAさんは、昼間はその施設で働き、夜は親なき後のことも考えて、月曜から金曜日までグループホームで生活し、土日は自宅に帰ります。
 このAさんは、以前施設などの利用料と若干の生活用品代を含めて一ヶ月14万円必要でした。この内、基礎年金や特別障害者手当て、それに作業所の一ヶ月の工賃5000円などの収入を差し引くと、親の負担は約3万円でした。
ところが、今回約2万円の負担増となり、これまでの分とあわせ、毎月約5万円、年間60万円からの支出は、父親が脳梗塞でリハビリ中ということもあって、本当につらいと言われます。
 また、もう一人の小規模作業所を利用している障害者は、作業所のほか居宅サービス、デイサービス、病院、移動介助などを利用しており、おむつ代なども合わせるとその費用は一ヶ月約10万円にもなり、障害年金や特別障害者手当てなどは、ほとんど消えてしまうと言われます。そのお母さんは、私に「あの子が作業所をやめてくれれば、毎月5〜6万円払わずにすむので、どれだけ助かるかと思うけど、やめれば完全に寝たきりになってしまう、作業所に行っている時のうれしそうな表情を見ていると、どんなに苦労しても通わせたい」と涙ながらに訴えられました。
 胸のつまる思いがしました。
 作業所は障害者にとってかけがえのない自立と社会参加の場であり、大切な生きがいです。今この重い負担が出来ないために通所をやめることを考えている障害者がたくさんいます。また、外出介護の回数や一回の利用時間数を減らした人もでています。
これが、小泉内閣により強行された障害者自立支援法の実態であり、国の社会保障予算を減らすことだけを最優先し、障害者の自立を妨げ、生きがいの場さえ奪う冷たい内容だと言う事が明らかになりました。
 こうした中、知事が先日発表された支援策では利用者負担の軽減策は何もありません。しかし、全国の自治体では様々な負担軽減のための支援策が広がっています。
 例えば、大分県では、この10月から通所授産施設の利用者全員に、1日当たり350円、一ヶ月22日利用した場合7700円の支援金を給付し、児童デイサービス事業では、現在の利用者負担が一日当たり528円ですが、これを未就学児は一日当たり100円に、就学児は1日当たり200円に軽減し、自立支援法以前の水準にまで引き下げられます。
 そこで知事、本県でも、県下の施設や福祉サービスを利用する障害者や家族、関係者がこうした支援策の一日も早い実施を待ち望んでおられます。授産施設やデイサービスなどの利用料の負担軽減のための支援策を早急に講じて頂きたいと思いますが、答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:福祉サービスの負担軽減のための支援についてお尋ねがありました。障害者自立支援法では、制度を維持し安定的に運営していくため、国・県・市町の費用負担を義務化することと相まって利用者に費用の定率1割を負担していただくこととされています。利用者負担においては国において所得に応じた4段階の上限額を設定するとともに、世帯単位での上限額も定められ、また、入所施設やグループホーム利用者に対する個別減免の制度、社会福祉法人が負担上限額を半額とした場合の減免制度、食費等実費負担についての軽減措置など、低所得者に対するきめこまかな制限措置が講じられ、一定の配慮が行われているのはご案内の通りです。制度の施行に伴い、利用者負担は増えているのでありますが、一方で障害基礎年金や特別障害者手当等が支給されておりますので、その負担が過度の負担となっているかどうかを見極める必要があります。そのため市町や施設を通じて利用者負担やサービス利用の実態把握に努めているところであります。その実態を踏まえ、現在講じられている利用者負担の軽減措置の検証を行い、必要があれば国に対して積極的に改善要望を行うとともに、国の軽減措置だけで充分であるのかないのか、県として充分に見極めましてどういう対応が考えられるのか、よく今後研究してまいります。

こどもの医療費の無料化の抜本的な拡充を

■質問■ 第四は、子育て支援として、こどもの医療費の無料化と少人数学級についてです。
 先日発表された、全国の合計特殊出生率は1.25人、兵庫県はさらに低く1.2人と過去最低を更新しました。今や子育てのための支援は全ての県民の願いです。
 井戸知事は、先日行われた、NPOと行政の子育て支援会議設立総会の挨拶のなかで、少子化の原因について触れ、「子育ての経済的負担が大きいからという人がいるが、本当かなという気がしている。安心して子育てできるメッセージを社会全体でしていくこと。ムードを変えていく必要がある。」旨の発言をされましたが、「ムード」で子育ての不安が解消できると、本気で思っておられるのでしょうか。
 平成15年に行われた県民意識調査でも、国が昨年行った意識調査でも、子育て支援として「経済的支援」を求める声が断然トップです。
その中で、今特に求められているのが乳幼児医療費の無料化です。
 前述の国の意識調査でも、経済的支援の中で乳幼児医療費の無料化を求めているのは5割にものぼっています。また、県が、乳幼児医療費助成制度に一部負担を導入したにもかかわらず、稲美町では中学3年まで入院を無料に、伊丹市や三木市では小学6年まで入院を無料に、小野市では小学3年まで入院・通院とも無料にするなど、県下の7割の市町が独自に上乗せを行っております。
 さらに、知事は「県の制度が全国のトップクラス」だと言い続けておられますが、東京都港区・台東区・北区では中学3年まで通院・入院・食事代とも無料で所得制限もなくしているのをはじめ、全国的には一部負担なしで無料化している市町が5割にものぼり、また、21の府県が所得制限をなくしているのです。
 そこで知事、こどもは社会の宝であり、こどもの命はみな平等です。乳幼児医療費無料化を少子化対策の柱にしっかりと位置づけること。対象年齢を義務教育終了まで拡大し、所得制限もなくして全てのこどもを対象にし、制度の名称も「こども医療費助成制度」と改めるよう強く求めるものですがいかがでしょうか。答弁を願います。

▼答弁▼井戸知事:子育て支援についてです。子どもの医療費の無料化についてお尋ねがありました。先日のNPOと行政の子育て支援会議で、子どもの数が減少しているのは経済的な負担が全てではなく、子育てへの不安感がかなりあるため子育て環境を整備することで不安感・負担感をできるだけ軽くして、安心して子どもを育てていけるというメッセージを送ることができれば、子育てに対する負担感、不安感を軽減できるであろうという主旨で申し上げたんでありまして、単にムードを変えれば子育ての不安が解消されると発言したものではありませんのでご理解をいただきたいと存じます。
 乳幼児医療助成制度については、平成14年と全国的にも早い時期から対象を義務教育就学前まで拡大していたのでありますが、平成17年には自己負担を定額負担とし利用しやすい制度に見直しますとともに、本年4月には所得制限を緩和し充実をはかりました。福祉医療制度は、支援を必要とする者に対して医療保険制度の自己負担を軽減することを目的としておりますが、所得制限はやはり必要ではないかと考えています。また持続的で安定した制度をつくるためにも、自己負担をゼロにすることはいかがなのか。低所得者には負担を軽減するなどの十分な配慮を行いながら対応すべきだと考えています。このような取り組みにより本県の制度は、少子対策として大きな役割を果たしているのではないか。引き続きこの制度を維持することとしていきたい。このように考えています。

少人数学級を中学校まで

■質問■ つぎに、少人数学級についてです。
 わが党は、子供達一人一人に行き届いた教育環境を整えるため小学校、中学校全てで少人数学級の実現を一貫して求めてきました。 
 県民の願いがやっと実り、35人学級が2004年度からはじめられ、現在、小学校一・二年生で実施されています。多くの父母や教育関係者から「こどもたちが落ち着いてきた。」「集中して授業を受けられるようになった。」との報告や、文科省も「子ども同士の学びあいがより深まって学習指導がより効果的なものへと変わる」と、その効果を認めているところです。
 しかし、知事は、この35人学級を小学校4年生までしか計画していません。
 いま、こどもたちがおかれている環境は、いじめや不登校、自殺、こどもがかかわる犯罪が後を絶たないなど、極めて厳しい現実です。特に中学生は、2年生を中心に問題行動が増加し、不登校は平成16年度で4585人、発生率は2.82%にものぼり、小学校の828人、0.25%のなんと10倍にも急増しております。
 また、学習面でも、中学になると教科が難しくなり、苦手教科が増え、遅れた子はそのまま置き去りにされるなど大きな課題となっています。
 中学校で問題が深刻さを増すのは、小学校での学級担任制に変わって、中学校は教科担任制となり、こどもたちと教師のつながりが薄くなることも大きな要因の1つだと指摘されています。
 中学生は、進路を控え、思春期の心が一番揺れ動く時期で、知的好奇心が伸びるときだからこそ、生活・学習両面で一人ひとりにゆきとどいたきめ細かな指導がもとめられています。中学校での少人数学級の実施は、待ったなしの課題であります。
 県は、「小学校高学年および中学校では基礎学力の着実な習得を図る学級編制のあり方について、真摯かつ前向きに検討を進め、個に応じたきめ細かな教育を推進していきたい」とされていますが、そうであれば子供たち一人一人を大切にし、丁寧な指導をしたい、してほしいという県民の強い願いに応え、すぐにでも小学校高学年、中学校でも35人学級を実施すべきではありませんか。知事の決断を求めます。

▼答弁▼吉本教育長:少人数学級についてお答えいたします。個に応じた教育をすすめ、児童生徒一人一人の発達段階に応じたきめこまかな指導の充実をはかりますため、小学校におきましては、低学年での基本的生活習慣の定着に効果の高い35人学級編制を複数担任制等との選択により小学校4年生までに段階的に導入していくこととしております。その後、小学校5、6年生では、中学校への円滑な接続をはかりますため専門性をいかした教科担任制の充実に取り組むこととしているところであります。中学校におきましては、基礎学力の向上への対応として、新学習システムによる少人数学習の推進とともに、兵庫学力向上推進プロジェクト事業の拡充等をすすめているところであります。また、不登校、問題行動等、生活面への対応として、スクールカウンセラーの全校配置、自立支援活動補助員によります支援等を図りますなど、その未然防止や早期対応解決に向けた総合的な対策の充実に努めてきているところでございます。今後とも、児童生徒の発達段階に応じた生活学習環境の構築に向けまして、地域や学校の実情を踏まえつつ、少人数教育の推進をはじめといたします諸施策の充実に努めてまいりたいと考えております。

松下プラズマ尼崎工場への補助金問題について

■質問■  第5に、雇用と地域経済の問題です。
 わが党県議団は去る6月議会で、県が昨年秋操業した松下プラズマディスプレイ尼崎第三工場と、現在建設中の第四工場とあわせて、合計90億円近くの補助金を出すことに関連し、松下の「新規地元雇用」242人の内、正規6人をのぞいた236人が低賃金で不安定な派遣社員であることを指摘し、雇用の現状調査や雇用補助金のあり方の見直しを求めたところであります。
 しかし、その後、新たな問題が明らかになりました。
 それは、松下の尼崎工場が「兵庫県の補助金を受けて数ヶ月後に、補助金対象となった派遣社員全員を請負契約に切り替えている」という報道がされたことであります。
 県が松下に出した雇用補助金の対象は、正社員と派遣社員までで、請負会社の社員は対象となっていません。
 法律では派遣社員として1年以上継続雇用した労働者は、正規社員として採用しなければならないとされています。
 ところが松下は、人件費を抑える為に派遣社員を正規社員として雇用するのではなく、雇用して一年になる前に、正社員にする義務の無い請負契約社員に切り替えたというものであります。しかも松下は当初から、派遣から請負に切り替える予定だったと報道されており、事実であればなおさら重大です。
 わが党県議団は、この問題の発覚直後の8月2日、県に緊急申し入れを行い、ただちに実態調査を行うとともに、もし事実であるなら補助金の返還を求めるべきだということを指摘しました。
 これにたいし当局は、「事実が確認できたが、補助金は企業立地のためであり、返還は求めない」とうものでした。しかも事実確認は、工場の担当者からの聞き取りだけで、工場内の労働者の雇用状態などは、「調査の権限はないので、していない」ということです。
 しかし、県は県民の税金から多額の補助金を出したのですから、その税金の効果がどうあがっているのか、県民に対し説明責任を果たす責任があり、さらなる調査は不可欠です。
 また、同じ雇用形態の松下の茨木工場は、現在、大阪労働局によって違法な偽装請負の疑いがあるとして、立ち入り調査が行われており、尼崎工場も含めて違法性の疑いがもたれています。
 今、格差社会の是正が問題になっている中、大手企業などが空前の大もうけをしている。その一方で低賃金の不安定な雇用形態が拡大し、偽装請負など違法な雇用が横行している。このようなルール無視の企業のやり方に大きな批判があがっているのです。
 そこで、改めて、県が雇用補助金を出した松下工場の労働者が、どんな状態で働き、補助金がどう生かされているのか、労働局の協力も得ながら、調査・検証を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 その上にたって、松下の第四工場や東芝太子工場などの今後の補助金の支出などのあり方を、抜本的に見直すべきだと考えますが、あわせて明確な答弁を願います。

▼答弁▼斉藤副知事:産業集積促進補助金のあり方についてお答えをいたします。松下プラズマディスプレイの立地によりまして、生産や雇用の拡大等の直接効果に加えまして、関連産業や消費の活性化、地域のイメージアップの波及効果が現実に現れて始めていると認識をいたしておるところでございます。雇用面でも、同工場の稼働に合わせて順次拡大をいたしておりまして、加えて正社員等の直接雇用を、10月ごろから実施する予定と聞いているところでございます。県といたしましても、そうした動きが一層拡大することを期待いたしておりまして、引き続き、より安定した雇用と県内雇用の促進を働きかけてまいりたいと考えております。なお、この補助金は、立地時点の新規雇用者数に応じて補助する企業誘致のインセンティブでありますために、補助した後の雇用形態について調査をすることは考えておりません。また、雇用形態の違法性につきましては、権限のある機関が対応すべきであると考えておりまして、労働者派遣法に基づく指導監督権限を持つ労働局が適正に対応すべきものと考えているところでございます。さらに、この補助制度につきましては、本年度も雇用状況の改善等を考慮し雇用の量的確保のみならず、短時間労働者や派遣労働者の補助単価を引き下げ、質的な確保についても配慮するなど、常に制度を見直しているところでございます。今後とも、社会経済情勢や、政策的効果などを考え合わせながら、適切に対応してまいりたいと考えておりますのでご理解をいただきたいと思います。

イオン伊丹西店の出店問題について

■質問■  第6に、大型量販店の出店問題について質問を致します。
私は、住民の生活環境や地元商業者の営業を守る立場から、昨年11月県議会でJR尼崎駅北側のキリンビール跡地開発問題を取り上げ、その後、主要道路に面した出入り口の使用制限や、開店日を約一年間先送りするなど住民要求が一定程度反映した計画変更も行われたところであります。
 今回は、伊丹市池尻にある三菱電線跡地にイオン株式会社が、店舗面積4万4200平方メートル、駐車台数2700台で、2008年7月オープンを予定している出店計画について質問致します。
 この出店による影響は、まず車公害で、休日などは来客車約1万台が集中すると予測されます。しかし、面している県道尼崎宝塚線は尼崎側の4車化の工事が完成しておらず、いまでさえ渋滞の多い道路がいっそうひどい状態になることは明らかです。
 もう一つの重要問題は、計画が予定通り出店すると、尼崎のキリンビール跡地4万2000平方メートル、阪急西宮北口の阪急百貨店約4万平方メートル、合計で13万平方メートルもの売場面積が同時期のオープンとなり、既存の商店街などに及ぼす影響は図り知れないものとなる事は明らかす。
 尼崎では、大型店の出店が原則自由になって以降、わずか4〜5年の間に、13店舗、合計売場面積10万平方メートルもが進出し、その一方で、既存の商店は2割近い1000件以上が倒産や廃業に追い込まれています。
 また、伊丹市の商業動向調査によれば、ダイヤモンドシティーの進出する前の99年と進出後の2003年を比べると、売上げが周辺の中心市街地で6.6%減少、中心市街地以外では10%近く減少している結果がでています。
 こうした中で、今回イオンの計画に対して、兵庫県商店連合会と、伊丹、宝塚、尼崎、川西、西宮の各商店連盟や商店連合会、市場連盟は、連名で8月17日、井戸知事に対し、陳情書を提出しています。その内容は、第一には交通渋滞は想像を絶するものとなり、第二には、都市計画法の改正で、来年11月以降は工業地域の工場跡地などに1万平方メートルを超える大規模集客施設が立地できなくなることを前にした「駆け込み出店」であること、そして、既存の中小商業者に著しい悪影響を与えるとして、知事にイオン出店の見直しを求めているものであります。
 この知事への陳情は、阪神地域の中小商業者の現状を反映した切実な訴えであります。また、それ以外の多くの商業者や住民の声とも共通するものです
 そこで知事、阪神間の商店連合会の陳情をはじめ多くの住民の声を真正面から受け止め、イオン株式会社にたいし、堂々と出店計画の見直しを求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。明確な答弁を求めるものであります。

▼答弁▼五百蔵副知事:大型量販店の出店についてであります。イオン伊丹西ショッピングセンターについては、大規模集客施設の立地にかかる都市機能の調和に関する条例に基づき、本年7月4日に届出がなされていますが、今回の計画は、大規模なものであり、周辺の都市機能への影響が大きいため、地元伊丹市だけでなく、隣接する尼崎市、宝塚市についても意見を聞くとともに、庁内関係部局会議を開催するなど、慎重に手続きを進めているところでございます。具体的には、当該地区は9月末に策定予定の広域土地利用プログラムにおいて大規模店舗等の立地を抑制するゾーンとしていることを踏まえまして、同条例に基づいて、広域的な交通対策、生活道路への進入防止対策、周辺の景観環境に対する配慮など、都市機能との調和を図るための措置を十分検討し、審議会に図った上で、10月3日までに県としての意見を設置者に通知する予定でございます。なお本県では同条例によるこのための手続きが完了しなければ、建築の着手を認めないこととしており、事業者に対しまして、より適切で効果的な指導ができるものと考えているところでございます。

ムダを重ねる但馬空港の滑走路延長の中止を

■質問■ 第7に、税金の使い道の転換についてです。
 但馬空港の滑走路拡張計画は、さる6月突然の新聞報道や知事の記者会見で滑走路の300メートル延長を検討していることが明らかになりました。
 そして、すでにコンサルに委託しての基礎調査や内部検討も行われ、超スピードですすめられようとしています。
 この事業を急ぐ背景として、2009年度の羽田空港の再拡張後の発着枠拡大に際し、但馬から東京への直行便の就航をめざすとされ、そのためには少なくとも60人乗り以上の飛行機が条件となり、1500メートルの滑走路が必要というわけであります。
 そこへ渡りに船とばかりに、一昨年の台風23号災害による円山川改修工事で発生し、処分に困っていた400万立法メートルもの河川の土砂を埋め立てに使用するというものであります。
 この滑走路延長の事業費は約100億円もかかると言われています。
 しかし今、100億円かけて延長が必要でしょうか。
 第一の問題は、県は74人乗りの飛行機を1日2便、定期運航する事を想定していますが、それだけの利用者があるかという問題であります。
 開港以来13年目を迎えた但馬空港は、当初の需要予測を開港時一日5往復、2000年には利用者が5万3000人に達するとしていました。
 しかし、2005年現在、便数で予測の4割、利用者は2万7000人で予測の5割です。とくに、伊丹で東京へ乗り継ぐ利用者は、一日わずか20人前後です。この実績からしても東京直行便ができたとして、74人乗りの定期便を1日2便運行するだけの利用者が生まれるのか、空論にすぎないと言わざるをえません。
 航空業界全体を見ても、今年2月に開港した神戸空港でも、利用者は当初の予測を年間50万人も下回ると見込まれており、全国のほとんどの地方空港が赤字になっている状況です。
 開港以来、昨年まで12年間の但馬空港の収支を見ると、航空会社への運航経費・赤字補填分の補助金、空港管理費など一年間に4億5000万円の支出です。これに対し、着陸料などの収入はわずか年、265万円です。
 結局、310億円かけて建設した空港が、開港後12年間に更に約54億円も税金から持ち出しになっていることになります。
 この上さらに100億円もかけて拡張することに県民の理解や合意が得られるでしょうか。
 そこで、県民に対しては「県行革後期5ヵ年」計画で福祉や医療、教育などの予算を削りながら、片一方で、需要見通しのない空港拡張に100億円も投じる計画は、きっぱりと中止し、その予算は県民生活の方にこそ使うべきだと考えますが、知事の明確な答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:但馬空港の滑走路の拡張計画についてお尋ねがありました。こうのとり但馬空港は年間2万7000人の旅客が利用し但馬地域の高速交通手段として活用されており、特に一昨年の台風23号の災害で陸上交通が寸断された際には、災害復旧の関係者等におおいに利用されたところです。円山川の災害復旧にあたり川道掘削による大量の残土が発生するため国土交通省からその処分地として但馬空港北側の県有地を活用したいとの申し入れがあり、災害復旧を速やかに推進する観点から承諾しました。この残土受け入れにあたっては、地元の熱望する羽田直行便を実現するために将来滑走路の延伸が必要となった場合の盛り土として活用できることが経済的であると考え、盛り土の安定性検討に加えて滑走路の規模や形状など基礎的な調査に着手したものです。合わせて、滑走路延伸の是非について政策判断に必要な需要予測、採算性や投資効果などの検討も進めています。今後これらの基礎調査の結果を踏まえまして、羽田直行便実現に必要な航空事業者や羽田受け入れ枠の確保の見通しも勘案し、滑走路延伸の是非を判断してまいります。その際には、地元市町をはじめ、関係者のみなさんと十分協議してまいりますのでよろしくご理解いただきたいと思います。

知事と与党幹部との税金を使っての会食をやめよ

■質問■ 最後に、食糧費など公金の使途について知事に質問いたします。
 先月25日付け神戸新聞に、「与党県議に県幹部、食糧費107万円で接待」との見出しで、2005年度本県の食糧費支出について住民監査請求が出されたことが報道されました。
 それによると県幹部が新旧正副議長や、自民、連合、公明各会派議員と計10回にわたり神戸市内のホテルなどで会食を伴う「意見交換会」が行われたということです。
 聞くところによると同様の会合は今年度も行われています。知事や県幹部が、公費で議員と「会食」を行うことは、かつて「官官接待」などとともに問題となって、廃止されたはずであります。
 税金の大幅増とそれに伴い雪だるま式にふくれあがった介護保険や国保料の負担増で、生活もままならず悲鳴を上げている県民からは「未だにこのようなことが行われているのか」と驚きと同時に怒りの声があがっています。
 知事と議員との間で、わざわざ外部でしかも食糧費等公費による飲食を伴う「接待」と見なされるような税金の使い方は直ちにやめるべきです。答弁を求めます。

▼答弁▼五百蔵副知事:食糧費の支出についてでございます。県幹部と会社役員等との意見交換につきましては、両者が一堂に会することができる時間帯を活用し、住民を代表する委員から、県の重要施策や、地域の課題等について、直接率直な意見や提言等を伺い、県政推進に役立てることを目的として実施しているものであります。また、会食を伴う会議の開催にあたりましては、食糧費の執行について全国で不適切な事例が多く見られ社会問題化したことを踏まえまして、平成9年度に策定いたしました「会議等にかかる食糧費執行基準」において食糧費を支出できる会議の内容や金額等を定め、この基準に基づきまして、必要最小限の相手方、人数そして基準額の範囲内で適切に執行しているところでございます。なお、過去の判例におきましても、執行機関が議員を招いて意見交換を行い、あるいは円滑な行政運営を行うため、議会と協力を求めることは、業務遂行上必要なことであり、その際、飲食等を伴う接遇を行うことは、この目的、場所、出席者、費用等に照らし、社会通念上儀礼の範囲内に留まる程度のものである限り、法上許されると判議されておりますが、なお一層その執行の適正化に努めてまいります。

再質問

■質問■ 時間の関係で二つ質問をします。その前に今の食糧費の支出の問題では、この基準に基づいて適切だというふうな答弁ですけれども、1回一人当たり1万2000円からの支出も含まれております。これは県民から見て絶対に納得できるものじゃない。ですからこれは、今後は本当に直ちに改めていただきたいということを申し上げて、これについての答弁を求めたいと思います。
 それから、もう一つ但馬空港の問題ですが、知事は、基礎的な調査をやってそれを踏まえて是非を判断したいということですけれども、まあ、どんどん作る方向へ今進めていっているというのが私は現状だと思うんですね。しかも、拡張予定地に、円山川の土砂を埋め立てる、そのことは既に決まっておりまして、今もう近い内に工事が始まろうというふうに思うんですね。結局、既成事実をどんどん積み上げていって、そしてもう土地ができたから、遊ばしておくのがもったいないから、空港を作ろうという状況に行くのではないかということを考えるわけですね。これはかつてどっかの県で新幹線の駅がもったいないということになりましたけれども、まさに私はそれに匹敵する問題だと思いますので、これは今の時点からきっぱりともう但馬空港は拡張しないということをまずはっきりさせていただきたい。そのことを再答弁願います。
 それから、もう一つですね、障害者や高齢者、子育て支援に対する支援では、今までのいろんな制度の説明をされました。ほとんど前に出ていないと思うんですが、財政の事情が来年も厳しいということを言われました。私が最初の質問で申し上げましたように、今年ですね、高齢者の負担増によって県は132億円増収になっていると。この分はまた来年はもっと負担増が増えて税収は増えるはずなんですね。ですから、少なくとも県民の負担増、増税によって収入が増える。その分と公共事業などの無駄を削った分を高齢者やあるいは障害者、子育て支援の方に回してほしいと。これはほんとうに全ての県民の願いだと思うんですね。なんとかこれに応えて予算編成をするという立場をもう一度明確にしていただきたいと思います。

▼答弁▼井戸知事:まず、食糧費の取扱につきましては、基準としては、ただいまご説明したような基準になっておりますし、従来そのような運用をさせてきていただいたのも事実でありますが、今後どうするかについては、五百蔵副知事の答弁しましたように慎重に検討させていただきます。
 それから、但馬空港の問題は、手戻りがないようにもしどうしても拡張するということになった時に、単に土捨て場だけで活用しておりますと、現実に手戻り工事をしなければいけないということになりますので、そのようなことがないように、事前にきちんとチェックした上で対応したいということから、調査をしているものでございます。現実の但馬空港の拡張を決めるのは、そのような技術的な調査を十分踏まえまして、しかも需要ですとかあるいはその効果等も踏まえて、判断すべきものだと考えております。ただ、但馬という地域の交通の利便性を考えました時に、本当に今おっしゃいましたように新幹線の駅と同視できるのかどうか、滋賀県の新幹線の駅と同視できるのかどうか、私は違う判断も十分ありうるのではないか。このように考えております。
 3番目に福祉や障害者支援について高齢者の税負担の見直しが行われた財源を当てたらいいんじゃないかというお話がございました。私は、これからの高齢社会ということを考えました時に、負担能力のある方に適切に負担をしていただくということが前提にないと高齢社会は維持できなくなる。それが一番の今回の税負担の見直しではなかったか。ですから負担能力のある方に適切な負担を求めたものでありまして、これをそのままいわば事業に使ってしまうということになるとすると、いわば厳しい財政需要に対してどのような対応をしていくのか、別財源を求めて、今日も何回も議論がありましたように、例えば地方債をさらに活用し続けるというようなことをして行かざるを得なくなり、最後は、破綻をきたしてかえって問題をおこす。こんなことも考えられますので、私は高齢社会に臨む財政運営の基本的な考え方としては、負担能力のある方には、それに応じた適切な負担をする。負担能力のない低所得の方々には配慮していく。これが基本ではないだろうか。このように考えているところでございます。ご理解いただきたいと思います。

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