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本会議 第287回本会議代表質問 中村まさひろ
2006年6月8日

「海外で戦争をする国」に向かう憲法・教育基本法改定の動きについて

■質問■ 国会では、小泉内閣末期の暴走が続いています。有事法制の国民保護計画につづき、国民を統制し、人権を侵害する共謀罪法案や、国民投票法案など憲法をかえる布石となる法案が次々と出されています。
 そして、教育基本法の改定案が国会に提出されました。3年間密室で議論されてきたものがいきなり出されたのです。しかも、政府からは、教育基本法を変える根拠はいまだに説明されていません。
 現行の教育基本法は、個人の尊厳を重視し憲法と一体不可分のものであるにもかかわらず、国民的論議がないまま変更されようとしています。
 国を愛するという心や態度を国家権力が強制し、従来の「教育目的を遂行する必要な諸条件の整備」に限定していた教育行政の役割が、教育内容にまで踏み込むものとなります。法律の中に詳細な徳目を書き込み、政府がそれを強制すれば、憲法19条が保障している思想・良心・内心の自由を踏みにじることになるのは明らかです。
 戦前の教育が、国家権力の強い統制と支配下に置かれ、画一的教育の押しつけが軍国主義へと国民を駆り立てた歴史の教訓からもう一度学ばねばなりません。
 国民保護法、共謀罪、憲法改定手続き法、教育基本法、そして米軍再編の動きなど、「海外で戦争できる国」への方向に多くの県民が不安を抱いているとき、だまってみていてよいのでしょうか。
【Q1】知事は、この一連の動きに不安を抱かれませんか?相変わらず「国会で慎重に論議されるべきこと」として、結局その結果を受け入れることが県民に対する責任ある態度でしょうか。この社会はどうなるのか、この国はどこに向かっているのか、県民の多くが持つ不安に知事はこたえ、教育基本法改悪に反対の姿勢を示す必要があると思いますが、明確な答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:日本共産党議員団を代表しての中村まさひろ議員のご質問にお答えいたします。
 まず、国会の動向等についてということで教育基本法の改正等の所見を出されました。我が国は第二次世界大戦の教訓を踏まえて、自由と民主を基本とした憲法のもとで、戦後復興を遂げ、世界第二位の経済大国を築き上げてきました。今後将来にわたって平和を維持し世界に貢献していくことは、すべての国民すべての県民共通の願いであると考えています。
 しかし、戦後復興から高度経済成長そしてバブルの崩壊という状況変化や人口減少社会の到来というまさに戦後60年を経て大きな潮流の変わり目にあることも事実です。家族のあり方や地域社会のありかた、地球規模の環境問題などグローバル化への対応も迫られてきています。
 今、国会で議論されている様々な法案もこうした認識のもとで、新しい時代や国際社会の情勢にふさわしいシステムの構築をはかろうとするものと考えられます。その中で、教育基本法の改正は憲法の精神に則り、平和で民主的な国家と社会の形成者としての国民の育成を目指すという現行法の普遍的な理念は大切にしながら、伝統と文化の尊重など今日必要と考えられる理念等を明確にするものと理解しています。
 また、国際協力のもとで国民を組織犯罪から守る組織的な犯罪の共謀罪なども国家として必要不可欠の法整備をはかろうとするものと考えます。
 いずれにしても、戦後60年が経過し、社会経済や人々の価値観が大きく変化する中で我が国の未来をいかにひらくことが適切か、今後国会を始め国民の間において充分に論議がなされることを期待しています。

格差是正・弱者応援の県予算を

■質問■ 次に、小泉政権のもとで県民の中で格差が拡大している時、県民の負担増に対する知事の認識と格差解消に向けた姿勢についてです。
 「景気回復」傾向といわれながら、中小・零細事業所の倒産が増えています。4月の全国の倒産件数は前年比15%増、兵庫県の倒産件数は4ヶ月連続30件を超え、特に「不況型」といわれる小売業を中心とした販売不振の原因による倒産が7割を超えるなど、真の景気回復が出来ていないことを物語っています。
 一握りの超高額所得者がいる一方、圧倒的多数の国民の所得がのびていないことが最大の原因です。厚労省の「労働経済の分析」では「20代の所得格差が拡大し、30・40代の正社員でも賃金格差が広がり、非正規労働者は結婚が出来ず少子化の原因」と分析するように、今や全世代にわたって「賃金格差」の拡大が顕著になっています。
 今や知事がいう「セーフティネット」だけでは格差是正の解決にはなりません。
 本県がやっていることといえば、大企業、大金持ちを支援する一方で、低所得者に負担を押しつけることではありませんか。
 例えば、松下電器は2005年度営業利益は4143億と史上空前のぼろもうけをしていますが、このような超大企業に、県は総額90億円もの設備投資補助をする一方、中小零細事業所に対しては融資制度以外に支援策はなく、もちろん直接補助など全くありません。
 また、所得税の最高税率が1974年に75%であったのが、現在は37%にまで下げられ、この間、課税所得1億円の人の所得税は2025万円の減税となっています。一方、最低税率10%は変わらず、あいつぐ各種控除や定率減税廃止により「課税所得」が増え、増税の上に健康保険料、介護保険料の所得ランクが上がり負担がさらに増えています。公営住宅家賃まで2倍3倍になるなど生活できない事態が急増しても、県独自の支援策はありません。
 それどころか、「県行革」と称して老人医療費など福祉医療、介護手当、等々負担増を県民に押しつけて来たのです。今年度も、国の増税策や介護保険の改悪、障害者自立支援法の実施等によって負担がますます増えているにもかかわらず、県予算は、福祉医療改悪の継続、介護保険や障害者自立支援法への支援はゼロなど、県民の不安に全く応えていません。
【Q2】知事、やることがまったく逆さまでありませんか。政府に対し格差是正を強く求めると同時に、本県においても格差是正を県政の中心に据え、社会的・経済的弱者対策を具体的に実行する施策に切り替えるよう強く求めます。       

▼答弁▼井戸知事:格差に関しては、ジニ係数の拡大など統計の見方や高齢化の評価など様々なとらえ方がありますか、成長から成熟への大きな変革期、少子高齢化の到来とあいまって社会保障制度の将来設計に対する不安感もあり、実感としての格差観や不平等観が拡大していると各種調査も指摘しています。また、もう一つの格差、特に地域格差の問題も重要です。東京一人勝ちに象徴される一極集中の激化がみられます。
 しかし、小泉内閣の構造改革の評価はともかく、私も平成13年に就任したとき、兵庫経済雇用再活性化プランで、一点突破、セーフティネットを強調しました。あのような、停滞期には一般的な底上げ対策ではなく、やる気のある人元気な企業がリードして活性化することが不可欠であったと考えます。一方、資金繰り倒産をきたさないようセーフティネットが必要との施策の推進をはかりました。私はこれは正しかったと考えています。
 こうしたなかでどこよりも安全安心で活気に満ちた兵庫をつくっていくためには、行き過ぎた経済至上主義を是正し、家族や地域社会が互いに支え合いながら、誰もが安心して生き甲斐をもって暮らせる環境が整わなければなりません。
 私は県政基調の第1に、安全と安心の確保を掲げ、健康福祉や医療対策など安全で安心してくらせる生活基盤を構築し、その上で人や産業、地域社会の元気づくりをすすめたいこのように考えています。
 今後とも、共感と信頼、共生と連帯のもと、一人一人多様な機会が与えられ、働き方や活動ができる社会、誰もが将来に安心をもって生活できる多様なセーフティーネットを確立した社会、NPOやボランティアをはじめ、夢や志を持つ人が活躍できる社会の実現を目指して参画と協働を基本姿勢として、県民本意、生活重視、現場主義の県政を推進していきます。

障害者支援 県独自の支援で負担増の軽減を

■質問■ 以下、焦眉の具体的課題について質問します。まず、障害者「自立支援」法についてです。
今年4月から実施された「自立支援」法の下で、障害者とその家族はもとより授産施設など障害者に関わる現場は、大変な苦境に立たされています。
 尼崎市のある授産施設では、これまで支援費制度の下で殆どの利用者が基本的には無料でした。ところが、4月から住民税非課税世帯でも月2〜3万円、課税世帯では4万円以上の負担増となりました。 私がかつて養護学校で教えた障害者の家族の方は、「今は無理をしてでも作業所に通わせたいとがんばっているけれど、いつまで続けられるかわからない」と不安をかかえています。
 一方、これまでの支援費制度では、月平均20日開所を基準に月単位で計算されていた施設費補助が、22日開所が基準とされたため、土曜日も開所しないと、今までより年間約6百万円も減収となります。しかも日割り計算になったため、利用者が入院したり休むとその日の分の補助金が削られます。
 重度で病気がちの障害者の家族の方は「調子が悪くて休ませようと思っても、園の方から『運営が大変なのでできるだけ休まないように』といわれているので、病気でも無理をして送っていって、昼前に迎えに行っている。」というのです。こんな矛盾を知事は知っていますか?これが障害者の自立を支援することでしょうか。しかも、利用者が来なくても職員は常時必要数を確保しなければならず、利用日数が少ない障害者が多ければ施設の経営に大きな支障を来すことになります。
 このように、利用者にとっても施設にとっても大きな負担が強いられ、自立支援どころか妨げるものとなっているのです。
 この問題の根底に有るのは「応益負担」の導入です。障害者は生きるため日常の生活に周りの支えが必要です。その支えを全て「受益」と見なして負担を押しつけるやり方は、障害者にはなじまない考え方であり見直すべきです。当面、非課税世帯はもちろん、課税世帯にとっても大きな負担となっている限度額を引き下げることが必要です。全国的には4都府県と167市区町村で、兵庫県でも4市町が部分的とはいえ独自で助成などが行われています。
【Q3】障害者の自立支援に逆行する「応益負担」の見直しを国に強く求めると同時に、京都などが実施しているように最高限度額を引き下げるなど、県としても独自の支援策を打ち出すことを強く求めるものですが暖かい答弁を願います。

▼答弁▼斎藤副知事:障害者の自立支援についてお答えをいたします。
 本県では国に対しまして、障害者自立支援法の利用者負担につきまして、低所得者への配慮を提言してまいったところでございまして、その結果、市町村民税非課税所帯のうち、本人の収入80万円以下の者は、1万5000円、収入80万円を超える者は2万4600円、課税所帯は3万7200円とするレセプト負担上限設定の上限額の設定の他、通所施設を利用いたします市町村民税非課税所帯に対しまして、社会福祉法人が当該施設利用者の定率負担の上限額を半額とする減免制度や、初期負担の軽減措置が講じられたところでございます。
 具体的には、ご指摘の通所授産施設を月22日利用する場合、その費用は食費に基づきまして月額14万3000円となりますが、これらの負担軽減措置によりまして市町村民税非課税所帯では定率負担額は1万4300円から7500円に、食費の負担額は1万4300円から5060円になり負担総額は月額2万8600円から月額1万2560円に減額されます。
 また、市町村民税課税所帯の負担額は定率負担額1万4300円と食費負担額の1万4300円の合計2万8600円となりまして、従来の負担額最高額2万6500円とあまり差のない負担となっておるところでございます。
 このように月額負担上限額3万7200円は一律に適用されるものでございませんで、低所得者に対してましてもきめ細かな軽減措置が講じられ一定の配慮が行われているところでございます。
 今後さらに実態を踏まえまして、必要に応じまして、国への要望を考えてまいりたいと考えております。

「介護難民」救済と負担増軽減を

■質問■ 次に、4月1日から全面実施された改悪介護保険法についてです。
 今、県内の介護保険被保険者に新しい保険料の通知が送付され、届いた「保険料明細書」の金額に多くの方が驚いているのではないでしょうか。
 県平均で月額3967円と率にして25.7%も引き上げられたのです。しかもその上、政府与党が強行した老年者控除や定率減税、非課税限度額等の廃止の影響で介護保険料の所得ランクが上がっています。私の地元尼崎では、約9万人の第1号被保険者のうち、1万4400人(16%)もの人のランクが上がり、中でも半数近くの7000人余は一挙に2ランク上昇しました。尼崎独自の緩和措置を行っても2ランク上がった人の保険料は今年度48%増、3年後には120%増にもなります。この状況は、額の違いはあれ県内すべての市町で起こっている事態で、県としての支援策が求められています。
 保険料は大幅に上げられた一方、介護難民が激増するといわれています。特にこれまでの「要介護1」が、「要支援1や要支援2」に判定された人は大変です。
 まず第一に、ケアプランを作成できない要支援者がすでに出ています。尼崎市では要支援者4662人に対し、プランナーは300人しか居ません。要支援者のケアプランは、一人で8人以内と決められているため、計算上でも二千人以上が「ケアプラン難民」となるのです。あぶれた人は本人や家族が「マイプラン」として作り、サービスをうける事業所を自分で探して直接交渉しなければならず、到底不可能です。
 第二に、サービスが大幅に限定され日常生活に支障が出ています。ある78才の男性の場合、耳が聞こえず,腰が曲がっています。これまで介護認定1でヘルパーが毎日入り、何とか家で生活ができる状態でしたが、5月から要支援1に変更され、週1.5回に削減されました。ヘルパーが来ない日は、ずっと床に伏せて寝ている生活になってしまったそうです。
 第三に、車いすや特殊寝台など福祉用具貸与費が原則利用できなくなったことです。ある88才の男性は、ころんで腰椎を圧迫骨折し入院治療中ですが、退院をしたら、寝返りをしたり、起きあがるためにベッドがどうしても必要ですが、借りられなくなりました。購入すれば20万円、借りれば月に1万5000円から2万円も必要です。福祉用具は早期に利用することで身体の機能回復に大変効果があり、自立した生活ができるにもかかわらず、これを取り上げれば、自立を促すどころか逆に寝たきりを増やしてしまいます。
【Q4】国に介護保険制度を高齢者の自立を真に支援する制度に見直すことを強く求めるとともに、県独自で保険料の軽減,福祉用具貸与助成制度等を創設するなど、高齢者の暮らしと介護を支援することを求めますがいかがですか。

▼答弁▼斎藤副知事:介護保険制度は社会保険方式を採っておりますから、受益と負担の関係から要介護認定率の上昇、サービスの利用増加、サービス基盤整備などにより保険料も上昇することになります。
 今回の改正により保険料につきましては、被保険者の負担能力の適切な反映等の観点から旧第2段階いわゆる住民税非課税所帯を二つに区分し、年金収入80万円以下の人に対する軽減措置あるいは地方税法の非課税措置の廃止に伴います18年度から2年間の激変緩和措置が講じられており、低所得者に配慮していることから、県独自の保険料の軽減は考えていないところでございます。
 また、介護予防ケアプランの作成に支障が生じているとの事例につきましては、尼崎市を含めまして市町からそのような話は聞いておりません。
 福祉用具貸与につきましては、国の見解におきましても、要介護1及び要支援者の状態等から見て特殊寝台や車椅子などの福祉用具の利用は想定しにくいとの見解も示されております。県独自の制度の創設は考えておりませんが、医師の判断等により特別な対応が必要な難病の人などにつきましては、具体的な事例にそくして判断してまいりたいと考えております。
 今回の介護保険制度の改正にあたり、県といたしましては国へ要望を重ね、低所得者の保険料負担軽減、自己負担減額の対象となります低所得者の範囲の拡充、福祉用具の適切な活用施策などが実現してきたところであり、現時点では、国への見直し要望については考えていないところでありますが、今後必要に応じ、県としての立場から国に対して提言をしてまいりたいと考えております。

大企業応援・不安定雇用広げる雇用補助金は見直しを

■質問■ 次に、雇用格差是正のため県の雇用補助金制度の見直しについてです。県は松下プラズマディスプレイ第3工場に続き、第4工場とあわせて、合計90億円近くの補助金を投入する計画です。
 これが本当に地域振興につながっているのか、当然検証すべき問題です。
 なかでも、誘致にともない「新規地元雇用」を名目として242人分、2億4540万円が補助されましたが、わが党の予算議会の質問のなかで、松下の新規雇用は、すべて派遣社員で、一部請負契約社員も含まれることが明らかになりました。
 進出の際、「約800人」の雇用効果が期待されると宣伝されてきたわけですが、結果は「不安定雇用」ばっかりというのが現実です。
 「県の補助金が格差を拡大する不安定雇用につながっている」との指摘に対し、知事は「正規職員の方が望ましいが、それでなくてはダメだということまでは言えない。」と、補助金の対象として不安定雇用を容認する発言をされています。
 知事はいまの若者を中心とするひどい働き方の実態をもっと認識するべきです。
 尼崎工場は24時間稼働で、12時間労働の2交代制、賃金は深夜手当てを含めても時給換算で1100円で、フルに働いても手取りは年180万円以下です。
 実際に働いている労働者に話を聞くと、「12時間連続で働くのはつらい。半年働いているが、半分くらいやめていった。」とか、「身体を壊して4日ほど休んだら今月の手取りは12万円しかない。いつまで働けるかわからない」と将来への希望はまったく持てないでいます。
 一方で、企業の側ではリストラと合理化、製造現場での非正規社員への置き換えで高い純利益をあげつづけて、政府も規制緩和の連続でこの路線を大いに応援しました。
 このような実態をみると、松下などの超大企業に、「企業誘致に必要だから」「地域にも波及効果がある」という名目で、多額の税金を投入することが「誰の利益になっているのか?」と考えざるをえません。
 知事は「今後さらに検討していきたい」とも言われていますが、「不安定雇用に補助金が使われる」という点の改善にはなっていません。
【Q5】松下プラズマディスプレイの雇用の現状を調査し、安定的に働きつづけられる雇用を求めるとともに、雇用補助金の見直しを行い、本来あるべき県の雇用支援、若者や中高年の雇用、さらには中小企業の雇用を応援する仕組みこそ強化すべきです。答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:次に、雇用補助金制度の見直しについて、大型の企業立地は雇用をはじめとする直接効果に加えて関連産業への生産誘発効果、従業員による消費拡大、税収の増加等をもたらし、さらには地域のイメージアップや産業構造の転換にも繋がるなど、本県経済全体への大きな寄与が期待できます。
 産業集積条例に基づく立地補助は、こうした企業立地を促進する有効な手段であります。そのうち雇用補助は、雇用量の大きい企業の立地促進を狙いとしており、県としてはこの支援制度を活用して、引き続き雇用の量的な拡大に努めたそのように考えています。
 また、雇用の量的確保に加えましてこれまでも誘致の過程で各企業に安定した雇用への配慮を促してきていますが、制度創設当初は雇用状況が低迷していたため常用雇用(常に雇う常用雇用)すべてを均一に補助対象としてきていましたが、最近の雇用状況の改善を考慮して、より安定した雇用の促進にも拝領する観点から、今後の新規立地分仁ついてから、常用雇用の内、週20時間以上30時間未満の短時間労働者や派遣社員についてはその補助単価を引き下げることととしています。
 なお、補助金の交付に対しましては、進出期における雇用の証明書類等を審査し適切に対処しておりますので、さらなる調査の必要はないと考えております。
 若年や中高年に対する雇用対策については、若者しごと倶楽部やシニアしごと倶楽部などによる就職支援を通じて正規雇用の促進に努めるとともに、実践重視の能力開発を行うなど中小企業や働く人に即応したきめ細かな対策を講じてまいります。

神戸製鋼のデータ改ざんの徹底究明と県の責任について

■質問■ 次に神戸製鋼所のばい煙等のデータ改ざん問題について質問します。
5月22日、神戸製鋼が大気汚染防止法などの基準値を超えるばい煙などを排出しその測定データを改ざんして、県や地元市に虚偽報告をしていたことが明らかになりました。
 神鋼によると改ざんは、基準値を超える場合はデータが出ないようにしたり、記録ペンを持ち上げて記録せず「空白」とするなどです。「電気事業法」、「大気汚染防止法」とともに兵庫県、加古川市、神鋼の三者で結ぶ「公害防止協定」に違反していることも判明しています。
 「公害防止協定」の「細目書」によると、総排出量も規制し、ばいじんも水質、排水、騒音及び振動、悪臭や産業廃棄物対策も明記されていますが、県や市が協定どおり監視をしていたのか、その責任は重大です。
 この間、県市ともども毎年数十回「立ち入り調査」をおこなってきましたが、立ち入り調査でも自動測定機器の稼働状況を確認するだけ、粉じんでも集じん機の点検や散水の状況を確認するだけ、ばい煙は計量士からの報告をチェックもせず鵜呑みにしていたのです。しかも、わが党が過去の立ち入り調査の資料や、ばい煙の計測委託していた民間事業所名などを要求したにもかかわらず、当局は調査中等を理由に提出を拒否し続けています。これでは調査とはとてもいえず、計量士の報告そのものも信用出来ないといわざるを得ません。一方、神戸製鋼は神戸製鉄所について「総量指導基準値および環境保全協定の協定値はすべて下回っていた」という一方的な調査結果をホームページで発表し、加古川製鉄所についてもいずれ発表するとのべています。
 すべて調査中ということで県民には情報公開を行わずにいながら、神鋼の一方的な「問題なし」といわんばかりの発表を県は許すのですか。
 今、近隣住民から「白砂青松の地として有名だったが、いまはベランダの煤塵は一日何ミリも積もり、真っ黒になる」「子どもの喘息が増え、アレルギーや花粉症も多い」と健康被害への心配とともに強い怒りの声が上がっています。
 新日本婦人の会加古川支部が10年間独自に大気汚染の調査をおこない、毎年県知事に「お年寄りや就学児童の呼吸器系疾患患者の調査を」と要請してきました。しかし県は「環境基準を達成している」として健康調査の実施を拒否し続けてきました。
「公害防止協定書」第1条では、「公害の防止は企業の重大な社会的責任であり、公害を防除し地域住民を保護することは地方公共団体の重要な責務である」と謳っています。
【Q6】改ざんの原因究明と情報公開を徹底して行い、企業に再発防止の指導を行うこと。同時に県として甘いチェック体制を反省し県民に謝罪するとともに、チェック機能を充分に果たせる体制を確立すること。また、周辺住民への健康調査を直ちに行い、必要な健康診断を実施することを求めますがいかがですか。     

▼答弁▼井戸知事:神戸製鋼所のばい煙等のデータ改ざん問題についてお尋ねがありました。神戸製鋼所加古川製鉄所に対する検査については、公害防止協定に基づく定期報告を毎月1回受理し、報告書に記載の平均値や最高値のばい煙等の測定結果を確認するとともに、大気汚染防止法に基づく立ち入り検査については、計画的に10項目ポイント等をあらかじめ定めた検査を実施している他、住民から苦情があった場合や事故発生時にも検査を実施してきております。
 なお情報公開については情報公開条例に基づき、立ち入り検査等、検査中の事項に該当するものをのぞき公開しておりますので、こんごとも当条例の規定に基づいた適切な情報公開を行っていきます。
 また、加古川製鉄所周辺12カ所で、県及び加古川市が実施している大気、SOxとNOxですが、この測定結果は近年環境基準を十分下回っていることから、今回の事例により健康への影響はないと考えていますが、健康に不安を持っている方に対しては、加古川健康福祉事務所の健康相談や専門医療機関等の紹介を行い、県民の不安解消をはかります。
 いずれにしても、神戸製鋼所のこのたびの事件は、まことに遺憾なことであります。先日、犬伏社長にも「本県のリーディング企業としての期待と責任に応えられたい」と申し入れました。6月22日の会社の報告を待って今後このようなことが生ずることのないように適切な指導を行い、的確な仕組みを再構築させていきたい。このように考えております。

下水道事業をめぐる談合疑惑を調査し、天下り禁止と防止策強化を

■質問■ 次に、税金のむだづかいをなくし、公共投資のあり方をみなおすことについてです。
 今、全国的に汚水・汚泥処理施設談合が明らかになり、大手プラントメーカーの幹部が逮捕されています。
 本県は関係ないのでしょうか。調べてみたところ、2001年度から昨年度までの5年間で、3億円以上の下水処理の機械・電気関連の工事は、過疎代行事業7件を含め28件。総額約226億4千万円になっていますが、落札率は平均で97%、最高は実に99.8%という高率です。
 流域下水道事業21件については、落札率が高いだけでなく受注企業が偏っております。
 とくに、15件もの入札に参加した神鋼環境ソリューションなど、神鋼関連の会社が9件も落札し、金額では121億円と5年間の発注総額の62%も受注しています。
 又、過疎代行事業7件の入札にも摘発された企業が名を連ね、3件を受注しています。
 さらに、今回の談合事件では、コンサル業者の存在も注目されていますが、本県でも捜索を受けた業者が設計したものもあり、談合の可能性は否定できません。
 知事は、昨年十一月「非常に高い入札率が続いているという事例」があれば「直ちに調査等に入れるような仕掛け」も検討するといわれましたが、この下水道事業の状態をどう見られるのでしょうか。
 摘発された談合事件では、関係者が「談合によって20%以上落札額がつりあがった」と供述しており、仮に本県の工事に当てはめれば、4〜50億円もの県民の損害です。
 こうした事態を防ぐ手立てが必要です。県は電子入札の促進など入札・契約制度の「改善」も発表していますが、事前調整がされたり、コンサル業者を通じて設計価格が筒抜けになったりすれば何の効力ももちません。抜本的な改善が必要です。
 なかでも急がれるのは、「天下り」の問題です。高額の流域下水道工事を請け負った「神鋼環境ソリューション」には元環境担当の県幹部が、またこれらの工事の設計を行ったコンサル会社二社にも、県の元幹部が再就職しています。
 「環境ビジネス」の名のもとで、税金を食い物にしたり、悪質なルール違反を繰り返しているときに、きびしく監督すべき県からの天下りが放置されていてよいはずはありません。
【Q7】知事、下水道関連工事で談合など不正がなかったのかあらためて調査するとともに、税金が食い物にされる事態が起こらないよう、県幹部の天下りの完全禁止と、入札制度の抜本的改善など具体的な対策を求めますがいかがですか。

▼答弁▼五百蔵副知事:入札制度の改善等についてであります。ご指摘のし尿処理施設談合事件は、市町等の施設整備を対象に公正取引委員会が正式に告発したものでございまして、対象となった11社の中に神戸製鋼関連会社は全く含まれていないところでございます。
 また、当該11社の平成13年度から5ヵ年間の本県における下水道事業の受注割合は28件中3社・4件でございまして、また談合情報も寄せられていないところでもございます。ご指摘の「落札率」という事実をもって問題として調査する必要はないのではないか。このように考えております。
 次に、談合防止対策としては、競争性の向上、透明性の確保、ペナルティ強化等の観点から、入札監視苦情処理委員会の設置、指名停止基準の改正、指名業者名・予定価格の事後公表、入札時の積算内訳書の提出の義務づけ等、毎年度様々な取り組みを進めてきたところでございます。本年度におきましても新たに建設工事における指名業者数の拡大、質疑の文書による明確化、電子入札の推進、さらには談合情報の兵庫県警察本部への報告等制度改正を既に実施したところでございまして、談合防止に努めているところでございます。
 また、県職員の民間企業への再就職につきましては、退職後一定の期間大手建設会社への就職の自粛、そして県に対する営業活動の自粛等の配慮をこれまでから求めてきているところでございます。これまで、就職先企業と県との契約関係などを巡りまして不明朗な事案は生じていないものと承知しておりますけれども、職員の再就職につきましては、当該者の社会参加の観点ですとか職業選択の自由などの基本的人権にかかわる問題であることも考慮にいれながら対応してまいりたい。このように考えております。

播磨臨海地域道路計画の強行やめ、渋滞解決策を

■質問■今、道路特定財源のあり方や高速道路計画についての根本的見直しが求められています。
 県は今年度、播磨臨海地域道路調査費として3000 万円の予算を計上しました。神戸西バイパスから姫路まで延長約50kmに及ぶ高速道路計画の概略設計を行い、さらに都市計画決定に向けて、急ピッチで進めようとしています。
 この事業費は、全線海岸部なら、1mあたり3000万円〜4000万円、陸地部を走るとしても10年前の全国平均では、1m当たり600万円とのことで、単純に中間をとっても総額1兆円前後の事業費となり、県や地元市町には、莫大な費用負担が生じることとなります。将来の自動車交通量は、2020年には、減少に転ずるとしており、播磨臨海関係市町の人口や、この地域の東西自動車交通量も横ばいに転じている中で、本当に必要な道路か、十分な検討が行われなければなりません。
 昨年7月、関係市町による播磨臨海地域道路網協議会が出した要望書で、市街地部の交通渋滞が問題とされていますが、その多くは、新たに建設された超大型店舗への車の出入りによる交通渋滞や、交差点部での渋滞と国道250号の未整備区間での渋滞です。
 東西交通の整備の遅れも言われていますが、国道250号に関わる都市計画道路は、ある箇所は4車線、別の箇所は2車線のままと、整備の遅れでなく都市計画そのものが一貫性のないままになっているのです。
 また、超大型店舗の新設による大渋滞は、出店時に県が規模規制するとか、店舗側の責任で対策を実施させるなどの対応を十分にしなかったためです。
 さらに、中国縦貫道や山陽自動車道が、山崎断層上にあるので、これらの代替道路が必要としていますが、それでは莫大な費用を投じて建設したこれらの道路計画は一体なんだったのでしょうか。まず第一にこれまでの計画性のなさを反省・総括するべきです。
 第二に、本当に地元要望から始まったのか、ということです。
 先ほどの協議会が1999年、2003年にそれぞれ作成したパンフレットの中で「播磨臨海道路が必要」と主張するための図や表は、国土交通省姫路河川国道事務所の作成したものです。地元の要望といっても、その後ろには結局国がいるということです。
 第三に、ルートを想定している臨海部には大企業の広大な遊休地があります。かつて新日鐵広畑の高炉跡地に40億円かけてわざわざ臨港道路を造り、大企業を救済する事業が県によって行われましたが、この道路計画も結局、大企業の遊休地救済策ではありませんか。さらに、環境破壊など、問題点は数多くあります。
【Q8】高速道路計画強行は直ちにストップし、この地域の交通渋滞の解決については、まず、個々の渋滞箇所の原因の解明と分析に基づいた解決策の検討こそ行うべきです。知事の答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:播磨臨海地域については、東西交通が集中し特に国道2号加古川バイパスは容量の2倍を超える10万台もの交通量があります。渋滞が常態化するとともに国道2号や国道250号など周辺幹線道路においても渋滞が発生しています。
 ご指摘の渋滞解消については、「渋滞交差点解消プログラム」により姫路市から明石市に至る地域で約100カ所の渋滞交差点について順次対策に取り組むとともに、社会基盤整備プログラムに基づき国道250号飾磨バイパスの整備などを計画的にすすめることによって対処します。
 しかしながら、渋滞交差点の対策や既存道路の改良整備を進めても、国道2号バイパスに集中する膨大な交通の分散は困難であります。このため、高速線を備えた新たな自動車専用道路の整備が望ましいと考えており、実現に向けて道路の必要性・効果・事業費などのコストを充分に検証し、地元の合意形成をはかっていく必要があります。
 播磨臨海地域道路については姫路など関係市町が平成10年に協議会を設立し、調査研究や要望活動を主体的に行ってきています。
 県としては、今後ともこのような地元の取り組みと連携しつつ、当該地域の円滑な東西交通の確保や良好なまちづくり等の観点から望ましいルートを検討し、早期実現に向けて国へ積極的に要望してまいります。

武庫川ダム 流下能力の資料を公開し、再検討を

■質問■次に 武庫川ダム問題についてです。
 武庫川流域委員会の審議がいよいよ大詰めになってきました。
 県はこの間、下流に流下能力がないから武庫川ダムがいると頑迷に主張してきましたが、この土壇場になって、流下能力が県の主張以上にあると推測される資料が出てきました。2004年の23号台風の直後に武庫川の洪水痕跡や河床状況などを詳細に調べたものですが、県はこの間「洪水痕跡調査はない」と言い続けていましたが、わが党議員の再三の要求でようやく明らかにしたものです。流域委員会の松本委員長から、「このような資料は提出されてこなかった」と怒りの声が出されたのです。
 しかし、このときの下流の水位を正確に示す潮止め堰の水位計のデータはいまだに公表されていません。県の水防計画では、一定の水位以上になれば、1時間おきに県庁の水防本部に報告することになっているのに、報告を受けた水位記録がないというのはあまりにも異常です。
 また、武庫川ダムができれば、武庫川渓谷に破壊的な影響を与えることが予想されますが、県は、渓谷に与える影響についての資料も一切明らかにしていません。結局、ダム計画に都合の悪い資料は出さない態度です。総合治水の検討に当たっても、流域委員会の委員から知事に、県は最初からダムを計画し、「中身がもうすでに決まっているんじゃないか」との疑問、「アリバイづくりとしてそういう委員会をつくる」ものではないかの批判が出たのも当然です。
 県は、下流部では毎秒2600立方メートルしか流下能力がないとしていますが、台風23号では2900立方メートル流れたことが明らかになったわけですから、再検討をすべきです。また、河川整備計画作成において、流下能力の低い箇所では流下能力を阻害する高水敷の植生や樹木群の除却などが検討されてしかるべきですが、この検討が一切されていません。これらを再検討し、数百立方メートルの流下能力アップが明らかとなれば、新規ダム必要論はまったく根拠ないものとなります。
【Q9】以上、指摘した点にかかわる資料をただちにすべて公表するとともに、指摘した流下能力の再検討を行い、流域委員会に提示することを求めます。知事の明確な答弁を求めます。    

▼答弁▼五百蔵副知事:武庫川の流下能力についてであります。武庫川の流下能力につきましてはダムの必要性等計画に大きな影響を及ぼすことから流域委員会でも議論となったところでございます。
 県といたしましては国土交通省河川局で採用されている手法に基づきまして甲武橋付近から下流のうち流下能力が最も低い河口から3キロメートル付近の狭窄部で毎秒約2600立方メートルと評価したところでございます。
流域委員会におきましては、台風23号で2900立方メートルの洪水が流れたという意見も出されたところでございます。専門医委員の方からは、安全サイドに計画を立てるという考え方から、この一つの事実のみをもって流下能力を評価することは問題であるとの意見も出されたところでございまして、流域委員会で了解されたところでございます。
 河川整備計画において、この狭窄部について降水時期の切り下げ等によりまして流下能力を2900立方メートルまで引き上げることが可能であるとの検討結果を説明いたしまして、流域委員会の中で合意を得たところでございまして、県としてはさらに流下能力を再検討を行う必要はないものと考えております。
 なお、潮止堰の水位につきましては、記録計が故障していたため当時の記録は残っておりませんが、水防活動に際しましては、基準点である甲武橋水位計を活用したことから特段の支障は生じておらなかったところでございます。
 また、ダムの環境への影響については、これまでも宝塚土木事務所で自然環境に関する資料などを公開するとともに、流域委員会に対してもダムの湛水による影響範囲をはじめ可能なかぎりのデーターの提示を行っているところでございます。
 6月6日は総合治水ワーキングチームにおいて、植生ですとか魚類などの具体的な検討資料、学識者のご指導なども受けて作成し報告したところでございますので、ご理解願いたいと思います。

障害児教育の予算確保、阪神間で養護学校新設を

■質問■つぎに教育問題についてです。まず、障害児教育の今後のあり方と養護学校の新設についてお尋ねします。
 私は昨年11月の代表質問で、今後の兵庫の障害児教育は、障害児学級の継続発展と障害種別の学校の必要性を認めた上で、これまで解決を先送りにしてきた課題を早急に解決することを求めました。今年3月に「障害児教育の在り方検討委員会」が「本県の障害児教育の現状と在り方」を提言しました.
 その内容は、障害児学級継続の方向が出されたことや、LD、ADHD、高機能自閉症等への支援、また、地域において養護学校がセンター的役割を果たすことなど方向が示され、一定の前進と考えます。ところがこの提言では「具体的な施策として展開することを期待する」と具体化を明確にしていない弱点があります。これらを実行に移すためには教職員の加配など具体的な条件整備が不可欠であり、国の予算措置の如何にかかわらず実行に移すことが必要です。
 また、「盲・聾・養護学校の在り方」として、阪神地域から播磨地域の県立知的障害養護学校在籍者の増加している学校について「新たに教育の場として学校を設けることが考えられる」との方向が明記されました。関係者から要望され、わが党も繰り返し求めてきたものであり一定評価できるものであります。ところが、「小・中・高等部を備えた学校にするか高等養護学校とするかについて・・今後検討することが必要」と、またまた解決を先送りするものとなっています。小・中・高併設か高等部単独かは阪神養護学校尼崎分校(高等部)が設置される以前、すなわち16年以上前から議論されていながら、今になっても結論が出されず、それを口実にまた新設を遅らせることは許されるものではありません。一刻も早く建設に踏み出すべきです。
 阪神間では、これまで何度も指摘してきたように、こやの里養護学校が超過密状態で一刻も待てない状態であり、今年度小学部の児童数も増えています。阪神養護学校の現状と合わせ、小・中・高等部併設の養護学校を尼崎に建設すれば、各校の児童生徒数は200人以下になると同時に、課題である通学時間も確実に短縮されることになります。
 また、中・西播地域で西はりま養護学校が新設されましたが、2年目にして教室が足りず特別教室を転用しなければならない一方、姫路養護の過密状況は一向に解消されず、引き続き新設校が必要です。
【Q10】そこで、今回の提言を具体化するため、各課題の実施計画を早急に策定することと、計画を担保するための予算措置を求めます。とりわけ緊急性の高い阪神間の養護学校新設については一刻も早く事業化することを強く求めますがいかがですか?

▼答弁▼吉本教育長:障害児教育の今後のあり方と養護学校の新設についてであります。
 障害の重度重複化、多様化、児童生徒数の増加やLD等への適切な対応や支援が課題となっておりますことから、「障害児教育のあり方検討委員会」を設置し検討をすすめてきたところであります。
 検討委員会からは、特別支援教育実施に向けた盲・聾・養護学校、小学校中学校などの障害児教育、乳幼児期から学校卒業にわたる一貫した支援体制、教員の専門性などについて基本的なあり方や今後の方向性が示された提言を本年3月に受けたところでございます。
この提言を踏ま「特別支援教育推進計画策定検討会」を設置し県立盲・聾・養護学校の制度、LD・AD・HD等の理解と支援、後期中等教育の充実、教職員の専門性の向上につきまして提言の主旨に沿ってより具体的な検討を行ったうえで、本年度中に各課題にそって平成19年度を初年度といたします5ヵ年推進計画を策定するといたしております。

教育基本法改悪に反対し、ただちに少人数学級拡大を

■質問■最後に、少人数学級の推進についてです。
 政府与党は、子どもの非行や学校の「荒れ」、学力の格差問題など、子どもと教育をめぐるさまざまな問題を戦後教育のせいにして「だから教育基本法の改定を」といっていますが、これほど無責任な言い分はありません。原因は教育基本法の民主主義的理念の棚上げと、「競争と管理教育」の押し付けにあることは明白です。中教審は教育基本法を変えて「振興計画」に全国学力テストを盛り込むとしていますが、競争の教育をいっそうひどくし、格差を広げるものです。
 しかも今回、現行法第10条2項「教育行政は教育条件の整備確立を行う」と決めた条項まで消そうとしています。教育基本法を守り、教育条件を充実・整備することこそが一人ひとりに行き届いた教育を保障することが出来るのです。そして、教育条件整備の大切なひとつが少人数学級の実現です。
 全国的には、すでに東京都を残す46道府県まで広がりました。国の責任で少人数学級に踏み出すべき条件はますます整ってきているといえます。ところが昨年、第8次教職員定数改善計画が財務省などからの圧力で頓挫しました。
 知事は「第8次教職員定数改善計画」が見送られたことを理由に、小学校2年生までの実施にとどめました。まさに、財源問題がネックとなっていることは明確です。国にもっと強く意見をあげるべきです。
 一方、35人学級の条件がありながら「複数担任制」を選択した学校が増えています。
 全県的に小学校1年生で15校、2年生は23校が、複数担任制を選択。特に神戸市内では1年生で13校が、2年生はさらに増えて17校が複数担任制になっています。また、昨年35人学級を選択しながら、今年2年生になって複数担任制に変更した学校も6校あります。
 市教委にたずねたところ「クラスに著しく個別指導をしなければならない課題を抱えている子どもがいれば一人の教師では対応ができず、複数担任制を選択せざるを得ない」とのことです。学習面や生活面で特別な教育的支援を必要とする児童生徒数は、約6%程度であり、その多くは通常学級に在籍しています。一人ひとりに行き届いた教育を行うためには、「少人数学級完全実施」とともに課題を抱える児童・生徒が一人でもいるクラスには複数教員の配置が新たな課題となっています。
【Q11】教育基本法の改悪に反対をするとともに、少人数学級を全小中学校で実施できる定数を確保する第8次定数改善実施を国に強く要求することを求めます。そして本県独自でも全学年での少人数学級の実施と、複数担任の併用を含め実状に合った教員の配置をするべきと思いますがいかがですか。      

▼答弁▼吉本教育長:少人数学級の推進についてでございます。
 学校が抱える課題が複雑化、多様化する中、本県におきましては、地域や学校の実状を踏まえつつ児童生徒一人ひとりに発達段階に応じたきめ細かな指導の充実を推進しているところでございます。
 35人学級の拡充にあたりましては、小学校低学年において基本的生活習慣の定着に効果が高いという教育効果面での評価を踏まえまして第八次教職員定数改善計画の確定が見送られた中ではございましたが、地域や学校の実状に合わせてより柔軟な取り組みとなりますよう35人学級編成か複数担任制かを選択可能な方式として小学校4年生まで順次導入を進めるとしたところでございます。
 一方、少人数教育の一層の推進をはかりますためには第八次教職員定数改善計画の策定実施が重要となりますことから、国に対しまして昨年度よりその早期実施を求めてきましたが、引き続き今年度も強く国に働きかけることと致しておるところでございます。
 なお、教育基本法の改正につきましては、戦後60年が経過し教育をめぐる環境が大きく変化する中で、今後の教育のあり方について議論をされることは意義のあることと考えております。国会におきまして充分に審議されることを期待しているところでございます。

障害者への県独自の具体的な支援を

■再質問■簡潔に1問だけ知事にお尋ねします。障害者自立支援法についてであります。先ほど答弁ありましたけれども、あの施策というのは国の制度でありまして、やはり県独自でやるべきではないかというのが私の質問の主旨であります。
 実はつい先日の新聞報道で滋賀県の国松知事は、「自立支援法は間違いなく設計ミスだ、大至急手直ししたいと庁内で再検討を始めた」と新聞報道がありました。この知事は、「自立支援法はきめ細かな配慮がなされている」と去年の年末、今年の3月議会で答弁をされていた知事ですけれども、最近になってこの矛盾に気付かれたようでありますけれども、井戸知事も支援法の様々な矛盾たぶんいろいろとつかんでおられると思いますけれども、しっかり認識して具体的な支援策を検討するように改めて求めますけれども、知事からの答弁をお願いします。

▼答弁▼井戸知事:自立支援法については、基本的には3障害を一律に取扱い、支援していこうという考え方でありますから、そのことそれ自体は私は一歩進んだ制度化だと考えております。その中で、ご指摘はあまりにも負担の増分がありすぎるのではないか、あるいは、実態に即しているのだろうかという疑念を指摘されているんだろうと思います。
 私どもとしてもただいま副知事から答えさしていただきましたように、低所得者の実態に配慮した対応等がどうしても必要だということを実態に即して提言をしてまいりました。それなりに制度設計において配慮をされたと評価をいたしておりますが、先ほどの答弁の中でも触れましたように、実際においてやはり問題事項等があるということでありますれば私としても国に対して積極的に提言をしてまいります。県としてできることがもしあるならば、それはそれとして検討してまいりたい。この基本姿勢でいることを申し上げたいと存じます。

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