サイト内検索
メニューをスキップするTOPページへ本会議へ予算決算特別委員会へニュースへ政策見解へスケジュールへリンクへ
本会議 第286回本会議反対討論 中村まさひろ
2006年3月6日

  私は日本共産党県会議員団を代表して、ただいま上程中の議案のうち、議案第147号、第156号、第166号、第168号、第170号ないし第173号、報第4号および報第5号、以上10件に反対し、討論を行います。

被災者支援に直接関係しない研究に復興基金の50億円を投入

 まず、2005年度補正予算案及び関連議案についてです。
  その第一は、阪神淡路大震災復興基金から償還される出資金のうち50億円を震災記念基金(仮称)として造成することについてです。この基金は新年度に統合設立される「ひょうご震災記念21世紀機構」の事業財源となります。阪神淡路大震災被災者の中にいまだに生活再建が実現していない人々も多い中、これまでの基金による震災被災者支援関連事業は2005年度でほとんどなくなりました。ところが、新たな基金は原資が「復興基金」でありながら被災者支援を直接行うものでない「研究や学術交流」に利用されるのです。学術的調査・研究の必要性や学術交流知的貢献のシンクタンク的役割を一概に否定するものではありませんが、復興基金の全額は被災者支援に当てるべきでです。

三木防災公園の必要のない用地取得に反対

 第二に第172号議案との関連でありますが、三木総合防災公園用地取得についてです。 三木市志染町の土地47ヘクタールを78億6800万円で土地開発公社から買い戻そうとするものですが、「実大三次元震動破壊実験施設(E−ディフェンス)」の用地と言うことであれば6ヘクタールの土地取得で十分であるにもかかわらず、利用目的のない周辺の山林41ヘクタールも含めて過大に取得しようとするものです。三木総合防災公園は元々バブル期に乱開発防止のためと称して先行取得をさせ、阪神淡路大震災を契機に総面積308ヘクタールもの広大な総合防災公園計画に振り替えてきたものです。あまりにも過大になりすぎる用地取得はやめるべきです。

社会福祉施設の採択減は問題

 第三に、社会福祉施設整備費補助のうち、国庫補助が不採択となり身体障害者施設、知的障害者施設など障害者や関係者が切実に望んでいた福祉施設が、計17カ所も計画中止となったことです。他に国庫前倒し執行や県の単独制度への移行など増額になった部分もありますが、中止になった17カ所だけを見ると実に20億円余が減額になっています。今日の障害者施設の整備状況から見て、国の予算削減に伴い整備計画が中止ないし来年度以降に先送りすることは絶対に許されない、と言う立場から反対であります。

皮革汚水処理負担をたつの市民にさらに増やすな

 第四に、「皮革産業対策費」9000万円が増額となっていますが、これは川西市内の皮革業者10社がたつの市へ移転するに当たり、川西市がたつの市に1億8000万円を支払ううちの二分の一を県が支援しようとするものです。皮革汚水の処理費用は本来事業者が負担すべきものですが、龍野市ではこれまで長年にわたり市民の税金が投入され、市の財政も圧迫し続けてきました。この上、新たに10社もの皮革業者がたつの市に入ってくれば負担がさらに増えると市民が受け入れに反対し、市民合意のない中、県が皮革業者の移転を支援することには反対であります

 その他、「県民住宅ローン貸付金」は、今年度新規貸し付けは1件もなく5億6000万円余の減額になっています。金利を引き下げるなど県民がもっと借りやすい制度に改めるべきです。
  また、但馬路線運航対策費は、毎年指摘していますが、今年度も赤字補填のため1億3458万円を支出するもので認められません。

生活排水の促進、企業会計を透明に

 第156号議案「自治振興助成事業特別会計」における生活廃水処理対策事業費3億200万円の減額は、淡路地区において生活排水処理を前進させるための市民負担軽減策、など手だてが具体的に取られていないため事業が進まないのであり、その改善を求めるものです。
  さらに、第166号議案「地域整備事業会計」については、これまで指摘してきたように、各事業毎の会計がいまだに明らかにされないため、今回の補正予算書を見てもそれぞれのプロジェクトがどのように行われその結果いくら補正予算を組む必要が出来たのか、その中身は一切明らかになりません。あらためて事業毎の会計を明らかにすることを求めるものです。そういう中で今年度も北摂地域ワシントン村は相変わらず24戸、潮芦屋においても53戸もの売れ残り、など今後の需要見通しの甘さへの反省もなく認められません。

高速道路の値上げとさらなる建設に反対

 次に、事件決議議案について述べます。
  第170号議案 「阪神高速道路株式会社が行う兵庫県道高速大阪池田線等の事業について同意する件」でありますが、その中で阪神高速道路株式会社が2008年度以後、現行の均一料金制度から対距離料金に変更することについては、県内料金が全て現行より高くなるもので、おおかたの利用者の理解は得られるものでなく反対です。合わせて県が同意するにあたり附帯意見として、高速道路のネットワーク整備をさらに拡充することを要請していますが、これ以上の高速道路建設の必要性は認められないとの立場から反対です。
  又、第173号議案 「県立高砂高等学校耐震補強その他工事請負契約締結の件」について、学校の耐震補強工事は一刻も早く進めるべきであることはこれまで繰り返し主張してきたところであり、耐震補強工事そのものに反対するものでありませんが、校舎や特別教室など分割発注が可能であるにもかかわらず10億円を超える大規模工事を、一括して特定のゼネコンJVしか受注出来ないような発注方法で進められることについては反対であります。
  なお、第168号議案 「国営明石海峡公園整備事業について神戸市の負担すべき額を定める件」についてはこれまで述べて参りましたように、国が行う事業であり、市に負担を求めるべきでありません。

兵庫県は上告せず和解を

 最後に裁判に関わる3件についてであります。
  まず、第171号議案「出訴の件」についてです。
  この事件は、太子町において出勤途中の20才の女性がストーカーの男性によって殺害され、女性の遺族が「警察の対応があまりにも不十分であった」として県に1億円余の慰謝料・逸失利益等を請求する裁判を起こしたものです。高裁判決では県が原告2名に660万円の支払いを命じる判決が下されましたが、県はそれを認め上告しませんでした。ところがその後、今年1月17日、遺族が最高裁に上告をしたことを理由に附帯上告をしようとするものです。しかし、県が附帯上告する理由には道理がありません。
  第1に県は、「附帯上告しなければ、最高裁で原告らの主張のみが審理される」といいますが、附帯上告提起をしなくとも、答弁書・意見書等の提出は自由であり、審理の場合に県の主張も十分出来ることは当然のことです。
  第2に「西区大学院生殺害事件」が最高裁で「棄却」となって県が敗訴したように、最高裁への上告には、憲法違反・法令解釈の誤りや過去の最高裁判例違反等の理由が存在しなければなりません。今回の高裁判決についても、どの部分が憲法の何条に違反するのかという具体的な内容がないことから「棄却」になる可能性が極めて高いことは明白であります。
  第3に、第二審で上告をあきらめておきながら、今さら附帯上告するのは、県の「メンツ」だけを考えているとしか思えず、遺族の方の気持ちをしっかり受け止めていないと言わざるを得ません。しかも、附帯上告により多額の弁護士費用や裁判費用がさらに必要となります。
  以上の理由から県はいさぎよく判決に従うべきであり、附帯上告に反対するものです。

 次に、「報第4号」は山手幹線藻川橋(もがわばし)改修工事で騒音・振動により精神的苦痛があった、と住民が県を相手に裁判し、県は高裁判決で20万円の慰謝料支払いを命じられたものです。いつまでも裁判を長引かせる必要性はなく、上告に反対です。
  また、「報第5号」は、バイクで県道を走行中、森林組合所有の山林から枯れた松の木が倒れてきて頭に当たり、脳挫傷で死亡した事故に対し大阪高裁で「県に道路管理上の責任があった」との判決が下されたものです。少なくとも県の管理に瑕疵があったことは事実であり、原告の訴えを認めて上告すべきではありません。

 以上、議員各位のご賛同を期待して私の討論を終わります。

前のページへ戻る このページの上へ
Copyright(c)2001-2017 日本共産党兵庫県会議員団